顔立ちは幼いが、宗教や哲学などに興味があるらしく、その話をし出すと止まらない
──1回戦の感想は?
レミギウス 結果にはとても満足しています。全てうまくいったと思っています。対戦相手の方は自分のいいところを出せなかったと思いますが、とてもいい選手だったと思います。村浜選手のいいところは、常に攻撃的だということであり、パンチも良く、レスリング技術も持っているところです。ただ、私のほうが試合に対する準備ができており、集中力も私のほうが強かったと思います。
──試合展開は、あなたの狙いどおりだったのか?
レミギウス 私はこの試合に勝ったので、計画通りだったと言えます。
──対戦相手の村浜選手は予想通りの選手だったのか?
レミギウス 勝っておかしいかもしれませんが、村浜選手のビデオをリトアニアで見てきて、その時はレスリングタイプの選手だと思っていたんですが、日本に来て実はシュート・ボクシングの代表選手だと知りまして、もう1回彼の試合を見たんですが、彼は立ち技でも優れた選手だと分かりました。そこで、彼に対する見方を変えて、とにかく打撃戦になると思いました。
──見事なKO勝利だったが、点数を付けると?
レミギウス 最初の1発で倒していたら、100点満点でしたけどね。試合が終わったら、何を言っても勝者の弁になるので、あまり言いたくないんですが、とにかく満足しています。
──次の9月の大会に駒を進めたわけだが心境は?
レミギウス とにかくとても嬉しいです。そして、自分自身が尊敬に値する人間だと感じ始めています。今後は自分を鍛えて、最高の結果を示せるように努力したいと思います。もちろん、私のボスである前田さん、祖国リトアニア、自分の家族のために頑張りたいと思います。
──次は準々決勝と準決勝の2試合やらなければならない。選手も強者が揃っているが、こういう状況はどう思うか?
レミギウス 2試合やるというのは、私には初耳ですね(笑)。やらなきゃいけないなら、やるつもりですけど、このような重い質問に答えるのは疲れます(笑)。考えてしまいますね。1日に2試合やるというのは消耗戦になるし、力の限り尽くさなきゃいけないので、特別な準備をして臨まなければならない必要性を感じます。ただ、一本の腕、一本の足を失っても、もう一本の腕と足が残っているなら、次の試合にも出ようと思います。参戦選手について言うと、みんなそれぞれが特徴を持っていて、強い選手だと思います。この中の何人かは知っていますし、分析も十分してきました。ただ、とにかく私にとってはベスト8に入ったということが、非常に名誉なことです。
──闘いたい選手はいるのか?
レミギウス 重要な選手は山本KID選手だと思います。しかし、それ以外の選手も、自分の秘密を持っているだろうし、技術も持っているでしょう。ただ、私にとって山本KID選手は特別なんです。なぜなら、彼は私に一番近い存在だ思っていますし、万能な才能も素晴らしいと思います。それに、彼の試合を見ていると自由を感じるんです。
──会見でよく美しい試合を見せたいとおっしゃっていたが、どのような試合が美しい試合なのか?
レミギウス 皆さん、芸術作品を見た時になんとおっしゃいます? 「美しい!」と言うでしょ? そういう試合です。私にとって美しい試合というのは、人生そのもので、何かの秘密も魅力もあるし、造形的にも優れているし、スピード感もあり、具体性、鋭さ、様々な要素が絡み合った試合です(笑)。何か意外な発見があるような試合です。村浜戦を見て、美しいと思いませんでしたか? あの試合を美しいと思われるなら、次の試合はもっと美しい試合を見せたいと思います。
トレーナーのマリウス ちょっと私のインタビューではないんですけど、いいですか? 昨日の試合のあとに、アーネスト・ホーストが「昨日の試合で一番美しかった試合はレミギウスの試合だ」って言ったんですよね。これは重要な意味を持つと思います。ホーストは経験のある大ベテラン選手です。こういう選手の言葉には耳を傾けなければなりません。その人が言った言葉ですから、説得力があると思います。前田さんの言葉もそうですよね。リングスリトアニアのドナタス代表の言葉もそうです。彼らは道を切り開いてきた人間ですから、その言葉に耳を傾ければ、レミギウスはそれだけの道を切り開いていけると思います。
──前田さんはあなたにとってどのような存在なのか?
レミギウス 私にとってヒーローの1人です。
──最後に9月への意気込みを。
レミギウス 試合に関しては何も言いたくありません。試合後に言いましょう。ただ、美しく見せ場のある試合をお見せします。ファンの皆さん、私の試合を待っていてください。皆さんが私を応援してくれるように頑張ります。皆さんの応援が私の力になります。アリガトウゴザイマス!■




高い打撃技術を持つ村浜を一撃で葬った。大会で最も衝撃的なシーンだった


憧れのヒーローはブルース・リー。もちろん、前田日明もその1人だ





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