謙遜する口調だが、ZSTの上原広報曰く、「要領がいいんですよ」とのこと
──大会のタイトルどおり、一夜にしてヒーローになったわけだが、現在の心境は?
 まだ正直、実感がないですけど。
──オフィシャルサイトの投票では、ベストバウト部門、MVP部門共に1位だ。
 ありがたいに尽きますよね。本当にありがとうございます。
──一夜明けて、試合を振り返るとどうか?
 ノゲイラが本調子じゃなかったというのが残念ですけど、チャンピオン相手に自分なりに落ち着いてできたし、よくやったなと思います。
──前々日の会見ではギロチンの対策はできていると語っていた。1Rにギロチンを仕掛けられたが、あの時はどういう状態だったのか?
 ヒザが入っていたんでなんとか防げるかと思ったんですけど、それでも結構苦しかったんで、相当のパワーだなと思いました。フェイスロックに変えられたらちょっと嫌だなと思っていたんですけど、足が入っていたんで、これで落ちることはないなとは思いました。
──どういう対策をしていたのか?
 ギロチンを取られないように、突っ込まない練習と逆に突っ込む練習をしました。
──ギロチン対策中心だったのか?
 そうですね。それを中心に。
──実際、リングの上で対峙してどうだったのか?
 前日の公開計量で向かい合ったんですけど、睨まれたら怖くて、顔が震えちゃったんですよ(笑)。先輩にも電話して相談したんですけど、「楽しんでこい」と言われたので、気が楽になりました。
──前田さんとはどんなお話をされたのか?
 それもギロチンの逃げ方ですね。
──試合後に前田さんの元に向かっていったが?
 狙っていたっていうか、リングインする時に前田さんの位置を確かめておきました(笑)。
──自分ではどういう試合展開を狙っていたのか?
 基本の心構えとしてはしのいでチャンスを窺うというところですね。ただ、テイクダウンされまくったんで、やばかったですね、あの判定は。
──2R終わった時、判定はどうなると思った?
 僕の中では「延長、延長」って言っていました(笑)。
──延長に入ってすぐに決めてしまったが?
 出来過ぎた話ですね(笑)。
──あのバックブローは練習したのか?
 実際にミットで打ってはいないんですけど、教えてもらった時に「こんな感じだよ」って言ってもらって、イメージはできていました。
──誰から教えてもらったのか?
 元骨法の小柳津さんです。
──なぜ、あの瞬間バックブローだったのか?
 延長に入ったら、ガンガンいこうと思っていたので、たまたま思い付いてやっちゃいました。
──その結果がKO勝ちだ。
 はあ、大変なことに(笑)。
──見事だった。
 なんか、普通バコーンって感じだと思ったんですけど、バシって感じで当たりました。「ああっ! 倒れてるよ」って思いました。
──準々決勝戦を控えての現在の心境は?
 対戦相手が決まっていないので、緊張感はないんですけど、年末に向けてっていうのが最終目標なので、気を引き締めていきたいですね。
──9月にも凄いメンツが揃っている。
 盛り上がるんじゃないですか?
──まるで他人事だ。
 はあ(笑)。でも、まだ国民的スポーツというわけにはいかないですけど、見ている人が沸く試合が自分の試合だったら、いいと思います。
──他の選手を見てどうか?
 なんか、紛れ込んじゃったみたいですね(笑)。でも、誰と誰が当たっても面白いと思うので楽しみですね。
──次は1日に2試合やらなきゃいけない。
 間違いなくハードですけど、一試合一試合考えないと。
──須藤選手を次の対戦相手に指名したが?
 発言とか試合とかも凄い尊敬できる人だし、師匠の山本(喧一)さんが負けているというのもあるので、須藤さんにチャレンジしたいという気持ちがあります。魅力的な人ですね。
──もし、準々決勝戦で当たったら、大物食い連発のチャンスだ。
 いやぁ、「創生期の時代に活躍すれば名を残す」って前田さんも言ってましたけど、まさにその通りになれるんじゃないかと。
──次も強くて、名前のある選手と闘いたいか?
 雑誌とかで「所vsノゲイラ」って書いてあると凄げえなと思いますけど、実際に本人を目の前にすると後悔します。
──やりやすい相手とやりにくい相手というのはいるのか?
 レミギウスみたいなストライカーはあまり好きじゃないですね。
──今のところはZSTで1勝1敗だ。決勝戦でやりたいという気持ちは?
 決勝戦でやれたら最高ですね。刺激し合っていきたいと思うので。
──前田さんから金一封もらったと聞いたが?
 はあ、もらいました。本当に困るまで、そのまま残しておきたいなと思います。飾ってありますよ。
──これで生活は変わりそうか?
 年内はアルバイトを続けて(笑)。現実的になって申し訳ないんですけど、もうちょっと生活力が付いてから。
──最後に9月の大会への意気込みを。
 今回は応援ありがとうございました。次回の9月は今回がまぐれじゃなかったということを証明できるような試合をしたいと思います。年末目指して頑張りますので、応援よろしくお願いします。■




ノゲイラがギロチンを仕掛けた瞬間、会場に所コールの大合唱が起こった


最後はバックブローでフィニッシュ。衝撃的な結末だった

前田日明は「判定負けなら二重丸」と語っていたが、その予想を遙かに超える活躍だった

次の対戦相手には大胆にも須藤元気を指名。意外に自己主張をする





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