開幕戦でのノゲイラ戦の大勝利で、一躍人気者になった所だが、このノゲイラ戦の勝利の一報は遠く海を渡って、ロシアにまで伝わっていた。
現地時間の8月20日にロシアで行われたリングス・エカテリンブルク大会。この大会を訪れたZSTの上原氏は、現地へ所vsノゲイラ戦のビデオを持ち込み、旧リングス・ロシア勢にその映像を見せたのだ。リングス時代からロシア勢のブラジル勢に対するライバル心相当なもの。それだけに、所がブラジル人のノゲイラに勝ったことで、かつてのリングス・ロシアのメンバーであったニコライ・ズーエフやアンドレイ・コピィロフらも大喜びしたという。現在、所は“小さなヴォルク・ハン”と呼ばれているが、旧リングス・ロシアのお歴々から、このニックネームの使用の公認までもらったようだ。
また、この映像を見たロシアのサンボマスター(サンボの指導者の一番上)が、所にさらなるサンボの秘技を伝授しようと、その場で四つの技を公開。これを上原氏がビデオに収録し、日本に持ち帰り、所に見せたという。これらの技は今までに見たことのないような技らしいのだが、総合でも使える技らしい。果たして、これらの技は宇野戦で炸裂するのか? 要注目だ。
さて、一方の本人は前回の勝利により、マンションの定期清掃のアルバイトを続けているものの、会社の社長から「いつでも休んでいい」とのお墨付きをゲット。早速、休みを取り、伊豆で2日間の合宿を行ったようだ。トーナメントに関しては、準々決勝戦の宇野のことしか頭になく、ロシアのサンボマスターの技術を含めて対策を練っている。
2回勝てば、大晦日は『Dynamite!!』で決勝戦になるが、ここではあらためて対戦を熱望していた須藤元気との対戦をアピール。今から約4年前に師匠・山本喧一がリングスで、須藤に奪われたUFC-Jのベルトの奪回を誓った。
最後に、修斗やZSTで活躍する勝村周一朗(今年5月3日のZST7で行われた、所と組んでのタッグマッチでレミギウスより一本勝ち)とスパーリングを敢行。一本取られる場面もあったが、広報の上原氏曰く「普段からこんなもんです」とのことらしいので、調整は順調に進んでいるようだ。また、所は出場しないものの、勝村がメインを務めることが決定している9月10日のZSTのチケットが、カード発表前にも関わらず完売。所効果なのか定かではないが、ノゲイラ戦の勝利が少なからず影響していることは間違いないだろう。決勝戦まで進めば、どのような効果をもたらすのか? 乞うご期待だ。■
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ZSTのポーズを決める所と勝村
リングス・エカテリンブルクのTシャツを着て、インタビューの答える所。本人は行っていないが、前田日明スーパーバイザーは現地で大歓迎されたようだ
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