『ワールド・プロレスリング』のオープニングテーマ曲と共に会見場に姿を現した永田は、開口一番「今一番、勢いのある所選手に胸を借りるつもりで闘いたい」と謙虚に意気込みを述べた。会見に出席した谷川貞治K-1イベントプロデューサーも、「山本KID選手も言っていましたが、オリンピック選手は生物として違う。風呂なしの所選手と生物の違う銀メダリストが闘うということで非常に楽しみ。ただ、永田選手も総合のデビュー戦なので、お互いにチャレンジのある夢のある闘いになる」と、自身が組んだカードに自信満々の様子だ。

　以前から大晦日の対戦相手が注目されていた所は永田に決定したことで、「新日本のテーマ曲で入ってきて鳥肌が立ちました。一流のアスリートなので胸を貸すつもりはありません。本当に違う生物というのが分かる気がします」といつものすっとぼけた様子でのコメントだ。

　一方の永田は、「7月の『HERO'S』を見て、この世界でやっていこうと思った時に、劇的に勝ってヒーローになった素晴らしい選手」と所の印象を語った。谷川プロデューサーや所から“違う生物”扱いされた永田だが、これが正真正銘の総合デビュー戦。「相手の多彩な関節技だったり、なんでも対策を練らなきゃいけない」と油断なく準備をしている様子だ。「山籠もりなど試合に近い練習をしたい」と鼻息も荒い。また、兄・永田裕志からも「どんなことでもサポートする」と心強い約束もされ、晴れ舞台でのデビューに向けて万全の体制を整えていると言っていいだろう。

　今年最もブレイクした“風呂なし”生活の男が、五輪銀メダリストを食うのか？　また、五輪銀メダリストが“違う生物”っぷりを発揮できるのか？　まさしく大晦日に相応しいダイナマイトなカードが出来上がった。■