4月10日、東京ジョイポリス/『Sammy Presents HERO’S 2006 ミドル級世界最強王者決定トーナメント06 開幕戦』(5月3日、東京・国立代々木競技場第一体育館)記者会見

 東京ジョイポリスに、『HERO’S』選手たちが集結! 多数の有名ファイターが顔を揃えた10日の記者会見で、5・3『HERO’S』に関する衝撃的な情報が谷川プロデューサーの口から次々と明らかにされていった。

 まず今大会に予定されていた85kg前後のファイターを中心としたライトヘビー級トーナメント(仮称)の開催が、出場予定選手に負傷が続出したことで8月大会に持ち越されることに。これにより、今大会から70kg級のミドル級世界最強王者決定トーナメントの開幕戦がスタートする運びとなった。まず開幕戦5試合が行なわれ、勝者5名と推薦者1名、そして昨年度ファイナリストの山本“KID”徳郁と須藤元気がシード枠として、8月大会の準々決勝戦に出場する。さらに残った4名が、10月大会でライトヘビー級と同じく準決勝と決勝戦を争う。新階級のトーナメントが始まり、新たなシステムが取り入れられるなど、『HERO'S』の規模はここにきて昨年以上に拡大したと断言してもいいだろう。

 そのミドル級トーナメントの出場予定選手には、信じられないような名前がズラリと並んでいる。宇野薫に所英男といった、おなじみのトップファイターに加え、2月のMAXで大東旭にも勝利したマルチファイターの上山龍紀、『D.O.G』や『MARS』といったリングで快進撃を続ける稀代の寝技師・門馬秀貴といった強豪も日本からエントリー。昨年度ベスト4の高谷裕之も、出場が検討されている。海外の選手も元・修斗世界ウェルター級王者のヴィトー・シャオリン・ヒベイロと同ライト級王者のアレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ、天才的な身体能力を誇るアイヴァン・メンジバー、インドの怪人ブラックマンバ、須藤元気を追い詰めたオーレ・ローセンと、強力なラインナップとなっている。まさしく、最強王者を決めるにふさわしい昨年以上の顔ぶれだ。

 そして、トーナメントの行方を大きく左右するようなビッグカードが、今大会で行なわれることが決まった。王者KIDが、シドニー五輪レスリング日本代表の宮田和幸と対決することになったのである。3月の『HERO'S』でエリカス・ペトライティスを一蹴するなど、現在の宮田は絶好調だ。谷川プロデューサーによると、もし宮田が勝利すれば、一気にトーナメント推薦枠もゲットできるという。

「オリンピックに出ている選手は、みんな化け物みたいなもの」
 かつて、KIDはそのような発言をしていたことがある。まさしく、怪物級の相手に対し、KIDは王者としての初戦をどう乗り切ろうというのか。
『HERO'S』のミドル級ベルトを携えて会見に登壇したKIDは、宮田が同席しているにもかかわらずリラックスしたムードを漂わせていた。
「自分が強くなっている自信がある。誰が相手でも、勝ちます」

 そんな宮田の強気な発言に対しても、KIDが挑発的な言動を並べ立てるようなことはしなかった。まるで、自由そのもの。そんな気風を、KIDは自ら“フリースタイル”という言葉で表した。
「王者ということは、考えない。自覚とかそういうことではなくて、ベルトにこだわって勝ちに徹するような闘いはしたくないということ。負けてもいいから、思いっきりやりたい。俺はスポーツマンじゃなくて、ただのフリースタイル。ジャンルがない。俺は、俺だから」

 規格外の王者が、5ヵ月ぶりにリングに帰ってくる。トーナメント決勝戦で実現してもおかしくない宮田との一戦は、『HERO'S』をさらにハイレベルな次元へと導くに違いない。

 またこの日は、秋山成勲VS永田克彦という、ライトヘビー級トーナメントの前哨戦というべきカードも実現した。柔道界の風雲児とシドニー五輪レスリング銀メダリストによる一戦は、異種格闘技戦としても見ごたえたっぷり。さらにトーナメントの日本人エースを決めるような、珠玉の大一番となりそうだ。さらに、曙もスーパーファイトでの出場が予定されている。スーパーヘビー級でもド迫力のファイトが期待できそうだ。

 ミドル、ライトヘビー、スーパーヘビーの猛者が名乗りを挙げた今大会。次のHEROは誰なのか!? 5月3日、その答えを見届けろ!■

▼選手のコメント

山本“KID”徳郁
「半年ぶりの試合だけど、思い切って闘う。相手はオリンピックレベルのタックルを持っているので、それに気をつける。王者であるということは、あまり気にしていない。ベルトがあろうがなかろうが、思い切っていく感じ。フリースタイルですね。練習は打撃とレスリングを中心に、寝技もやっています。3月の大会の前に少し体調を崩した。あと、今年になって初めて花粉症にかかった。未知だから、何だろうなって思っていた。それで3月を休んだわけじゃないけど(笑)。もともと、5月から試合をやりたいと思っていたから。この試合を選んだのは、候補に名前が挙がっていていいんじゃないのっていうことで。俺、オリンピックに行きたかったから、この試合はけっこううれしい。相手のビデオは、まだ見ていない。研究とかより、普段通りの練習をやっている。フリースタイルとは、普段通りのこと。その場その場で合わせて、型にはめない。作戦は決めず、注意することを考えるくらい。注意することの内容? それは言えない(笑)。今は、力をつけたい。体重が少ないから筋力アップをして、力でも勝てるように。筋トレは、前よりはちょっと増やしましたね。トーナメントの他の出場選手? とくに印象はない。いずれやるのは、誰もが一緒だから。いちいち考えていたら、キリがない。王者ということは、考えない。自覚とかそういうことではなくて、ベルトにこだわって勝ちに徹するような闘いはしたくないということ。負けてもいいから、思いっきりやりたい。固くなって、勝ちにこだわるのは好きじゃない。俺はスポーツマンじゃないから。ただのフリースタイル。俺にはジャンルがない。俺は俺。普通の人は、お手本にしちゃダメだよ(笑)。最後はやっぱりパンチで決めたいけど、寝技の練習もしているから一本でも面白そう。でも、分からない。それがフリースタイルだから」

宮田和幸
「自分が強くなっている自信がある。誰が相手でも、全勝します。KID選手が強いのは分かっています。だけど、今は誰とでもやれる実力があるので、気にしていません」

秋山成勲
「本来はトーナメントに出場する予定でしたが、今回はいい試合をできればと思っています。相手はオリンピックの銀メダルを取った選手ということで、レスリングのタックルや力には、非凡なものがある。尊敬しています」

永田克彦
「レスラーとしての意地と誇りを見せて、いい試合をしたい。秋山選手には、華がある。体も大きくて、力強い印象があります」

所英男
「まだ相手は決まっていませんが、誰と闘ってもその日で一番いい試合をして、そのうえで勝ちたいと思います。最初に負けてしまっては意味がないので、最後まで残れるように頑張ります」

上山龍紀
「まだ相手は決まっていませんが、結果と内容の両方を大事にして、いい試合をしたいです。今回はトーナメント戦ですけど、いつもトーナメントだとかワンマッチだとかは気にしていません。一戦一戦を大事に心がけて、全力で行きます」

門馬秀貴
「みんな素晴らしい選手なので、今から対戦が楽しみです。闘いたい人は具体的にはいませんが、外国人選手と試合をしたいです。そして最後に、日本人同士で決勝戦をやりたいですね。一戦一戦を、100%でいきます」


『HERO'S』のミドル級トップファイター同士が、トーナメント本戦を前に激突! いったい、どうなってしまうのか!?
王者としてではなく、一人のファイターとして全力で闘うことを宣言したKID。“フリースタイル”で、宮田の撃破を狙う!
秋山と永田の一戦は柔道VSレスリングという構図だけでなく、85kg級の日本人エースを決めると言っていい闘いだ
ミドル級トーナメントに挑む日本人選手たち。彼らは強豪外国人を迎え撃つ格好となりそうだ
今回も豪華な出場選手が顔を揃えた。次のHEROは、誰だ!?


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