4月29日(現地時間)/ブロック・レスナー、緊急記者会見

 前田日明スーパーバイザーも視察中のK-1ラスベガス大会(4月29日開催=現地時間)で、とんでもない事件が起こっていた。U.S.A.GP準決勝が終わった直後、大きな肉体を持つ鋭い目つきの男がリングに上がったのだ。その大男は、元WWEヘビー級王者のブロック・レスナー。アメリカで大人気のプロレスラーであるレスナーは、どこのリングでも試合ができるようにWWEと裁判をしていたという。この裁判が解決して、レスナーはどこのリングでも上がることが可能になったようだ。

 この情報を掴んでいた谷川貞治FEG代表は、早速、レスナー側と接触。K-1ラスベガス大会へ招待し、今回、リング上で挨拶することになったのが経緯だ。まだ正式な契約は結んでいないが、HERO'S参戦の可能性も出てきたといえよう。

 マイクを握ったレスナーは、「ここは、これから上がるリングの選択肢の一つ」とファンに向かって挨拶した。突然の発表に、何も聞かされていないファン・関係者は、まさに寝耳に水の状態。試合終了直後には、緊急記者会見も開かれ、「俺はエンターテインメントでは、すでに頂点に立った。次は総合格闘技のリングでも頂点を狙いたい。契約ができれば、試合へ向けてすぐにでも練習を始めたい」と驚くべきコメントを残した。

 総合格闘技となれば、当然、HERO'Sのリングとなる。谷川プロデューサーも、「前田さん、レスナー選手をぜひHERO'Sに上げましょう」と呼びかけ、前田スーパーバイザーも「いいね。すぐにでもやろう」と声を弾ませた。

 谷川プロデューサーの意向では、もしもレスナーがHERO'Sに参戦することになれば、アメリカのエースとして、今秋にも予定されている全米進出第一弾のビッグカードにしたいという。つまり、契約がうまくいけば、今秋にもレスナーが総合格闘家としてデビューする可能性もある。
レスリングで頂点を極めたことがあるだけに、総合格闘技でもかなりの活躍が期待できる。

 少し気が早いが、気になるのは対戦相手。レスナーは、「誰でもいいが、強いて言えば、ボブ・サップ、ホイス・グレイシー」と希望する。どちらの選手が対戦相手に選ばれたとしても、アメリカ、そして世界での話題を独占するのは必至。今回のK-1ラスベガス大会をキッカケに、事態は大きなことに発展しそうだ。■

ブロック・レスナーのコメント

[リング上でのコメント]
「ここは素晴らしい選手が集まった世界一の場だ。みんな素晴らしい闘いを見せてくれた。ここに来られたことが、みんなと同じ目的で嬉しい。一人ひとり、選手はリスペクトしている。ここは、これから上がるリングの選択肢の一つだ」

[試合後の会見でのコメント]
「今日はただK-1の試合を楽しみに来ただけ。FEGとは契約の話をこれから進めていくことになるだろう。(K-1の試合を見るのは初めて?)K-1の話を聞いて、ぜひ生で観戦したいと思って来たんだ。観戦した感想? 楽しかったよ。ケツを蹴っ飛ばすくらいにね。やっぱりラストの決勝戦と、チェ・ホンマンVSプレデター戦が楽しめたよ。ひじょうにエンターテインメント色の高いイベントだったと思う。(K-1で試合したいと思う?)もちろん、闘いたいとは思うが、まだ契約前の段階なので具体的には何も決まっていないよ。(総合向けのトレーニングは始めている?)今は体の調子を整えるためのトレーニングだけをしている。アマチュアレスリングや立ち技の練習も少しだけしているが、本格的に始めるのは具体的な目標が決まってからになるだろう。契約が決まればすぐにでも始めたい。俺はエンターテインメントではすでに頂点に立った。次は総合格闘技のリングでも頂点を狙いたいね。俺はK-1をビジネスとして考えているので、将来のためにもお互いにちゃんと納得した形で契約できれば、試合へ向けてすぐにでも練習をはじめたい。(誰と闘いたいか?)誰でもいい。強いて言えば、ボブ・サップ、ホイス・グレイシー。だが、これも契約が決まるまではただの噂に過ぎないだろう」

谷川貞治イベントプロデューサーのコメント
「ブロック・レスナー選手に関してはHERO'Sに上がってもらいたいと思っています。前田さんとも相談して、レスナー選手にはHERO'Sアメリカのエースになってもらいたいですね。凄いことになると思いますよ! PPV契約数もWWE全盛期くらいにはなると思います。130カ国でWWEを放送していた時のチャンピオンですから、凄い存在ですよね。裁判が先週終わって、渉外の担当者がラスベガス大会の前にミネアポリスへ先に入って、お互いの弁護士を通して契約の話し合いをしています。(試合は日本で?)日本でもいいですけど、やっぱりアメリカでやりたいですね。今年の秋、9月〜10月くらいには開催したいです。ボブ・サップ選手やホイス選手とやりたいって言っています。曙選手もいいですけど、サップ選手とかドン・フライ選手のほうがいいでしょう。新日本プロレスに上がる前から、FEGのほうでは面識がありました。タイソン選手はドタキャンで、今回は来なかったですね。でもまた粘り強く交渉は続けていきたいです」

前田日明スーパーバイザーのコメント
「スーパーヘビー級の駒が揃ってきたので、そろそろアメリカでもトーナメントが開催できそうです。130kg級の選手もゴロゴロしているし、トライアウトでもいい選手がいっぱいいたしね。ブロック・レスナーは初めて会ったけど、いい雰囲気だった。アマレスでもチャンピオン、アメフトも絶頂期でやめているし、まだまだ動ける体をしていますよ。ブロック・レスナーVSタイソンとか面白いかもしれないね。WWEでメイン張っていただけあって、リング上でのマイクもうまいし、人を惹きつける力がある。パッとその場に上がって、お客さんをつかめる。たいしたもんですよ。『HERO'Sでチャンスを掴んでくれ!』って言ったら、本人はうかつなこと言えないみたいな感じでしゃべんなかったよ」

K-1ラスベガス大会の第7試合終了後、なんとブロック・レスナーがリングへ上がって挨拶した

ファンの前で挨拶したレスナーは、K-1ラスベガス大会終了後、緊急の記者会見に応じた

前田スーパーバイザーがK-1ラスベガス大会を視察中に、レスナーが会場へ現れた。二人は、ガッチリと握手


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