5月1日、新高輪プリンスホテル/『Sammy Presents HERO'S 2006』個別インタビュー

「今までにないくらい、コンディションがいいんです」
 5・3『HERO'S』の個別インタビューに出席した所英男が、生き生きとした表情で現在の状況を語った。

 ミドル級世界最強王者決定トーナメントの開幕戦となるブラックマンバ戦は、彼にとって絶対に落とせない闘いとなる。そこに向けた前田日明スーパーバイザーとの特訓が、予想以上の成果を生んだというのだ。
「練習後に、前田さんが食事のバランスを考えてくれたからですかね。前田さんの特製ちゃんこを、毎日のように食べていました」

 所曰く、このちゃんこ鍋は豚肉、白菜、長ネギなど、いたってシンプルな材料で作られたものだという。だが計算されつくした栄養バランスは、所の肉体に大きな影響を及ぼしたようだ。
「練習終わりでも、体重が67kg。通常なら、70kgくらいになりました。練習で相手を押したり突き放したり極めたりする時に、パワーが付いたと実感することがあります」

 前田スーパーバイザーは、以前から所の課題を「体重が軽いこと」と、指摘していた。その弱点は、確実に克服されつつあるようだ。重要な一戦に向け、万全の体調を作り上げた所。そして彼は、ブラックマンバ戦にあるテーマを課した。
「前回の試合では、あまりに視野が狭くなりすぎました。今回はゆとりを持って、10分間フルに闘うつもりです」

 3月の『HERO'S』で極真空手の池田祥規と闘った所は、わずか49秒で一本勝ちを収めた。楽勝のように思えるが、じつは所は開始早々に受けたローキックで、一瞬パニックに陥っていたというのだ。つねに魅せる試合を心がけている所にとって、この試合は決して満足いくものではなかったのだろう。だからこそ、彼は1秒でも長くリングに上がると宣言した。
「前田さんから教わった7種類の技を、全て出してみたい」
持てる技術の全てを使い切る。今大会では、出し惜しみなしの所が大興奮必至のファイトを繰り広げてくれそうだ。

 それだけでも魅力満点の5・3『HERO'S』だが、ここにきてさらに注目のカードが追加された。ブラジルの超新星アントニオ・シウバと、“白鯨”トム・エリクソンの一騎打ちが発表されたのである。

 前田スーパーバイザーがその実力を高く評価しているというアントニオだが、この日まで彼のデータは厚いベールに覆われたままだった。個別インタビューに姿を現したアントニオによると、過去に空手、柔術を経験しており、イギリスで5戦5KO、ブラジルで1戦1KOという結果を残しているという。その全てが、グラウンドでの打撃によるもの。ボブ・サップ並みの195cm、140kgの肉体から繰り出される一撃には、相当な威力が秘められているのだろう。そして、アントニオには驚異的な武器がもう一つある。それが、蹴り技だ。
「ニックネームは、ペゾン。デカ足という意味です。空手を13年やっていたし、蹴りは大好きだよ」

 サイズが33cmのアントニオの両足は、岩のようにゴツゴツとしている。空手仕込みの鋭い蹴りが、この足から繰り出されたら…。総合格闘技のキャリアが豊富なエリクソンといえど、無事では済まないだろう。デビューを前にボブ・サップに対戦要求する大胆な態度、右肩に両親の顔をタトゥーで刻む意外な一面など、この試合の結果次第でアントニオは日本でも人気を博すことだろう。

 ついに、全カードが出揃った5・3『HERO'S』。ゴールデンウィークの真っ只中に、最高の時間が満喫できそうだ。
 そして、8月5日に有明コロシアムで開催される次回の『HERO'S』も、早くもチケット発売が決定! デジタル先行発売は、5月3日から。こちらも、お買い逃しなく!!■

▼各選手のコメント

>>『Sammy Presents HERO'S 2006』実施概要

>>チケット★デジタル先行発売が5月3日スタート!
『Sammy Presents HERO'S 2006』

試合直前にもかかわらず、所は異様なほどリラックスムードだった。「今回は、ゆとりを持って闘います」と、抱負を述べていた


ブラックマンバ戦が決まってから、所は一切カレーを食べていないという。理由は不明だが、インド人ファイターのマンバの色には染まらないということだろうか?
“ペゾン”というニックネームの通り、アントニオの足はぶ厚くてゴツゴツとしていた


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