6・3K-1韓国大会の海外向けPPV(ペイパービュー)の解説で、ソウル入りをしていた曙が、一夜明けた4日、会見に応じた。セーム・シュルトから奇跡の勝利を収めたチェ・ホンマンの活躍に刺激されたのか、曙は興奮気味。気になる足のケガは、「もう大丈夫」とコメント。出場が予定されている6月10日に中国で行われる散打の『武林風一世界拳王争覇賽』には、大事をとって相撲のエキシビションで登場する。

 完治まであとわずかとなっているためか、「次は8月のHERO'Sで試合をしたい」と前田日明スーパーバイザーや谷川貞治FEG代表に直訴する場面も。対戦相手は二人に任せるといいつつも、「できればドン・フライ選手のように逃げずに正面から闘ってくれるファイターと闘いたい。どんな相手でも構いませんけど、いつか現役を引退したときに、一番、強い相手と闘ったことを誇りに思いたいんです」と完全燃焼したいことを強く希望した。

 また、11年ぶりにホイス・グレイシーがUFCに挑戦したことについては、「自分から言うことは何もありません。命を賭けて闘っている選手に対して、他人が言える権利はありませんから」と、かつてのライバルについて口を閉ざした。「でも、UFCには興味はありますよ。あそこの試合場は、八角形の金網ですからね。四角いリングよりも丸い土俵に似ている。チャンスがあれば、上がってみたい」と目を輝かせた。

 じつは曙は、前田スーパーバイザーから、すでにアドバイスをもらったという。前田スーパーバイザーは、「あの体ですから、諸手で突いてぶちかまして、肩で押し込んで足をすくって、上からパウンドで攻撃すれば、誰も敵わないよ」と曙に必勝パターンを伝授した。まだテイクダウンまでのパターンは完成していなかった曙だが、8月までに形が出来上がる可能性もある。そして、マスコミの関心は、HERO'S参戦の噂があるブロック・レスナーとの再戦だ。

 曙はプロレスのリングでレスナーに敗北を喫している。レスナーのHERO'S参戦が決まれば、矛先は自然と曙に向くことだろう。
「レスナーにはプロレスで負けています。だからプロレスでやり返したい気持ちもありますが、HERO'Sで総合格闘技の試合でもいい。とにかく、もう一回、やらないと気が済まないですね。できれば、金網でレスナーと闘いたい」と曙。ライバルのホンマンは、K-1韓国大会で難攻不落のセーム・シュルトを破った。今度は曙が、ミラクルを起こす番だ。はたして曙の復帰戦は、8月のHERO'Sか、それともUFCになるのか。目が離せなくなりそうだ。■

6・10中国散打大会で、相撲のエキシビションに登場する曙。8月のHERO'Sへの出場を志願した
「男として向かってくる相手と闘いたい」と曙は、真っ向勝負をしてくれるドン・フライのような相手との試合を望んでいる(写真はPPV解説を務めた6・3K-1韓国大会にて)

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