6月10日、中国・河南省/『武林風一世界拳王争覇賽』

 6月10日に中国の河南省で開催された、散打の大会『武林風一世界拳王争覇賽』。何度も報告している通り、この大会は中国VS世界の5対5マッチが組まれた。試合は、もちろん散打ルールだ。散打ルールとは、殴る、蹴る、投げるが許されており、舞台から落ちたらポイントとなる。少しでもバランスを崩して倒れただけでもポイントとなるため、慣れないと難しい面もある。

 世界連合軍のメンバーは、ヘビー級にエントリーしたアラン・カラエフをはじめ、75kg級の寒川直樹、60kg級の上松大輔ら5人。最初に登場したのは、上松だった。中国の張文明と対戦した上松は1R、派手な投げ技に翻弄されてしまう。だが2R、コツを掴んでいき、パンチの連打でスタンディングダウンを奪った。しかし、3Rは投げに徹する張に打撃を当てることが難しくなり、ポイントで判定負け。ダウンを奪ったのに負けるという、信じられないことが起こった。

 上松の判定負けにショックを受けたのか、続く寒川もポイントを奪われてしまう。反撃をする場面もあったが、慣れないルールに判定負け。散打の奥の深さに涙を呑んだ。

 他の外国人では、ゴンザレスがKO負けを喫してしまったが、ホセインが判定勝ちと意地をみせた。世界連合軍の負け越しが決定。さすがに本場・中国の散打の精鋭に勝つのは、なかなか難しい。しかし最後に登場したアランが、大きなインパクトを残すことに成功した。前日には、腕相撲で中国王者を圧倒したばかり。そのままの勢いで、アランは中国の選手を押しまくる。豪快なパンチが次々と繰り出され、相手をKOしてしまったのだ。これには、満員となった会場のファンもビックリ。世界連合軍の面目躍如といってもいい結果となった。

 注目の曙は、なんと18人の中国の子供たちと相撲で対戦。まわし姿で現われて、次々とちびっ子たちの相手をした。大きな曙に振り回されるちびっ子たちは、みんな白い歯を見せて大喜び。これだけの笑顔を見せられれば、曙もKO負けだろう(笑)。中国語で曙が挨拶をすると、拍手喝さい。アランと曙の活躍で、中国遠征は成功を収めることとなった。
 さあ、次は8月のHERO'Sが待っている。曙やアランの出番はあるのだろうか…。■

曙は、中国のちびっ子たちに大苦戦!?
散打に初めて挑戦したアランは、KO勝ちを収めた

75kg級にエントリーした寒川直樹は、判定負け
60kg級に出場した上松大輔は、スタンディングダウンを奪っておきながら判定で負けるという不可解な結末

会場は超満員。舞台が設置されて、その上で選手が闘った


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