8月31日、東京・全日空ホテル/10・9HERO'S横浜アリーナ大会、記者会見

 所英男、高谷裕之、安廣一哉と日本人選手が次々と負けていってしまったHERO'Sミドル級最強決定トーナメントで、最後の希望として残ったのが宇野薫だった。気になるのは、決勝トーナメントの組み合わせ。10・9HERO'S横浜アリーナ大会で行われる、決勝のトーナメントの組み合わせが、ライトヘビー級よりも先に、ミドル級のみ発表された。
 注目の宇野の相手は、所英男と好勝負を繰り広げたアイヴァン・メンジバーに決定。会見に出席した宇野は、「総合的に優れている選手です。対策などはあまり考えていませんが、噛み合うとは思います。いい試合がしたいですね」と、抱負を熱く語った。
 また、ミドル級で唯一の日本人になったことに関しては、「前回の大会も試合前から期待を感じましたし、今も感じています。いい意味のプレッシャーにして、練習を頑張るだけですね」と、期待を背負って闘うことを誓った。
 ミドル級の残りのカードは、ハニ・ヤヒーラVS J.Z.カルバンに決まり。高谷を瞬殺したカルバンと、ヒクソン・グレイシーの弟子、ヤヒーラの対決は、宇野VSメンジバー戦に劣らない好カードといってもいい。
 前田日明スーパーバイザーはミドル級の展望について、「ヤヒーラ選手はヒクソンの弟子ではなかなかいなかった、ネチっこさのあるファイターです。カルバン選手はチャンスに的確に反応できる力を持っていますし、メンジバー選手は動いて攻めて要所で見せ場を作るタイプです。宇野選手とはスタイルも似ているので、いい試合になると思いますよ」と、豪華な顔ぶれに満足している様子。さらに宇野に対して、「総合格闘技のパイオニアです。KID君としのぎを削って、名を残していけるように頑張って欲しいですね」と、期待の大きさをうかがわせた。
 また、谷川FEG代表から前回大会の経験を踏まえて、ルール・ジャッジの反省会が開かれたことが明かされた。「前田スーパーバイザーを交えて反省会を開きました。まだ、まとめきれてはいないのですが…」と、正式な発表はなかったものの「ルール改正よりシステムの改正ですね。審議委員を置いたり、ドクターを含めて試合をストップさせる権利を与えたり、サブレフェリーを増やす、といった対策を考えています」と万全を喫する構えのようだ。
 その反省会が開かれる発端の一つとなった桜庭和志の状態に関しても、谷川FEG代表が次のように発表した。「検査の結果は大丈夫だったのですが、念のためもう一度、検査を受けてもらうつもりです。基本的には決勝大会には出場予定です」とコメント。ホッと胸を撫で下ろしたファンも多いはずだ。
 最後に谷川FEG代表が、ミドル級、ライトヘビー級のリザーブファイトについて補足した。
「ミドル級では宮田和幸選手を候補に考えています。ライトヘビー級では、カーロス・ニュートン選手などにもチャンスを与えたいですね」と、宮田の復帰戦を示唆するコメント。年内復帰を目指していた宮田が、次のHERO'Sで復活する可能性が出てきた。
「HERO'Sは今、クライマックスを迎えるところです。試行錯誤ですが内容の濃い試合が出来ていると思っています。これからもHERO'Sを高めていきたいですね」と、今後の抱負を語った谷川FEG代表。ライトヘビー級の対戦カード発表についても、「来週には出来ると思います」と、こちらからも目が離せなくなりそうだ。■

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対戦相手として決定したメンジバー。所を破った実力は本物だ

「子供の誕生がモチベーションになっている」と宇野。家では新米パパとして活躍中

前田スーパーバイザーがブラックマンバ戦で負った負傷を気遣う場面も

実力伯仲、混戦必至のミドル級。この中でベルトを手にするのは誰なのか


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