9月27日、新高輪プリンスホテル/桜庭和志、欠場会見

 桜庭和志が、緊急入院。そのニュースが流れたのは、9月25日のこと。翌日、一部の新聞に掲載されて、大騒ぎとなった。そして、27日の今日、桜庭と谷川貞治FEG代表が出席のもと、緊急会見が開かれ、10・9HERO'S横浜アリーナ大会の欠場を発表。谷川FEG代表は状況を説明した。

「9月25日の月曜日、桜庭選手が練習でのスパーリングの最中に激しい嘔吐、めまいを訴えたようです。練習で打撃を受けて倒れたわけでも、パウンドをもらっていたわけではなかったのですが、激しい運動で気分が悪くなったようです。そして関係者が大事をとって、本人を病院へ連れていきました。3度目のMRI検査でも異常が見当たらなかったのですが、『椎骨脳低動脈血流不全』と診断。これは脳へのダメージではなく、古傷の首のダメージの蓄積で、ささくれた骨が神経を圧迫し、手の痺れ、吐き気などを起こすようです」


 首のケガは、須藤元気と同じだが、詳しくは精密検査をしてみないと分からないという。血流を調べるために行う造影剤の検査は、しばらく安静し、嘔吐やめまいなどが収まってから、実施される様子。詳細は、それからになりそうだ。桜庭は、25日に病院へ行ってから、26日は検査入院。27日に退院となり、そのまま記者会見に出席。さすがに笑顔はなかったものの、ハッキリと話ができる状態にあった。

「桜庭です。この度は、せっかく試合が決まっておきながら、こんなことになってしまって、ファン、関係者、そして秋山選手に申し訳なく思います。本当はやりたい気持ちがありますが、先生からストップをかけられましたので、それに従うしかないですね。年末へ向けて、いい試合をしたいと思っています」と、桜庭は挨拶をした。本人よると、首のケガは高校のレスリング時代からのもの。めまいは、時々、あったようだが、吐き気を覚えたのは今回が初めてだという。前回のケスタティス・スミルノヴァスとの激しい試合のダメージが、古傷を刺激した可能性は高い。脳へのダメージが心配されていたが、ドクターの判断では、今のところそれはないという。だが、体に不調を訴えたのは事実なので、今回の欠場は仕方なしといったところだ。

 桜庭も、すでに大晦日の『Dynamite!!』へ気持ちを切り替えているようで、検査で異常が出なければ、そこでの復帰になるのかもしれない。
 気になるのは、桜庭の代わり。谷川FEG代表は、「桜庭選手をカバーできる選手は難しいとは思いますが、日本人を含めて候補はすでに何人かはいます。コンディションを含めて、一番、いい試合をしてくれそうな選手を選びたいですね」とコメント。そして、「KID選手、元気選手、そして桜庭選手もいない、こんな苦しい状況だからこそ、宇野選手や秋山選手、大山選手には底力を見せてほしいですね」と期待を寄せる。
 はたして、10・9横アリ大会の救世主は現れるのだろうか!?■

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ドクターストップがかかり、10・9横浜アリーナ大会の欠場が決まった桜庭。本人は当日、何らかの形で大会に参加するようだ

桜庭の代役として、「すでに何人かの選手にオファーを出している」と語る谷川FEG代表。はたして、誰が出てくるのだろうか


欠場発表会見には、桜庭も出席。さすがにジョークを飛ばすことはなかったが、思ったよりも元気そうだ

【診断書】
氏名 桜庭和志
<傷病名>
椎骨脳底動脈血流不全

 8月5日の受傷後1カ月間の練習を停止し、再度、頭部MRI検査にて明らかな脳の器質的な病変は認められなかったため練習を開始したところ、激しい運動負荷で眩暈、繰り返す嘔吐・嘔気が生じるため、上記病態による症状の疑いがあり、当分の間、激しい運動負荷は控えた方が良い。

上記のとおり診断いたします。

平成18年9月26日


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