10月3日、K-1オフィシャルジム/宇野薫、公開練習

「えっ!? なんて声援を送ってほしいのか? 名前でも、手拍子でも何でもいいですよ。この間は、日本人がみんな負けてしまったこともあり、入場しているときに、声援が聞こえてきて嬉しかったですからね。応援していただければ、呼び方は何でもいいです(笑)」

 10・9HERO'S横浜アリーナ大会でのミドル級トーナメント決勝ラウンドへ向けて、宇野薫が練習を公開。日本人が一人しか残っていないため、記者から声援は何がいいのか訊かれたのだった。予想をしていない質問だったのか、白い歯を見せていた宇野だが、やはりファンの声援は大きな力になるのだろう。手拍子でもいいからという言葉は、みんなのパワーが少しでもほしいと願っているようでもあった。

 宇野の準決勝の相手は、所英男を破ったアイヴァン・メンジバー。ファイナルは、J.Z.カルバンVSハニ・ヤヒーラの勝者となる。いずれも強豪中の強豪で、いかに総合格闘技のパイオニアの宇野といえども、勝ち抜くことは難しい。だが、それでも宇野は自分の勝利を信じて疑わなかった。

「練習は、いつも通りにやってきました。今さら、新しいことをやって身につくわけはないし、進化は考えていますけど、いつも通りにやることが課題でしたね」と、決して自分のペースを崩さない宇野らしいコメント。メンジバーはプロレスの技を使うこともあり、スープレックスも得意としているため、「投げることができるのは、基礎体力があるから。力強さを感じますね」と宇野は警戒する。

「プロレスチック? どうでしょう。自分もよく、ピンチになるのでそう言われるのですが、好きでなっているわけではないんですよね」と苦笑した。たしかに宇野は、ピンチをしのいで逆転勝ちという場面が多い。前回のブラックマンバ戦も顔面に蹴りをもらって倒れておきながら、逆転勝ちを収めたばかり。最後まで粘る、宇野の真骨頂が出た試合といえた。

 公開練習では、寝技のスパーリングを3分×2Rこなし、三角絞め、スピニングチョークといった技で次々とタップを奪い、好調を感じさせた。10・9HERO'S横浜アリーナ大会では、あと2試合、宇野が奇跡を起こし続けることができるのか。すべては、最後まで信じるファンの願いと声援が、宇野の気持ちを支えるパワーとなるはずだ。■

>>『Sammy Presents HERO'S 2006 ミドル級&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント決勝戦』実施概要

>>


「桜庭さんとまた同じリングで闘いたいので、まずは体調を万全にしてほしいです。ほめてもらえるように頑張りたいですね」(宇野)
 ph02宇野はスパーリングで、三角絞め、スピニングチョークを極めていく。調子は良さそうだ

ph02
宇野は、胸に"10 AC"と書かれたナイキのシャツを披露。これは、逆に読むと"CAOL"となる

ph02
声援は「カオル〜!」、「ウノ〜!」どっちでもOKだという宇野。あなたはどっちで叫ぶ!?
 ph05今日のスパーでは、つま先が足袋のようになっているナイキの特製シューズを履いて行なった

Copyright (C) 2006 HERO-S Mail to:
Copyright (C) 2006 G.T.Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
当サイトで使用している写真およびテキストの無断転載を禁止します。