10月7日、新高輪プリンスホテル/『Sammy Presents HERO'S 2006 ミドル級&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント決勝戦』(10月9日、横浜アリーナ)個別インタビュー

 メルヴィン・マヌーフが、またやった。この日は10・9 HERO'S横浜アリーナ大会へ向けての個別インタビューが行われ、これまで公開練習をしていない選手が中心に呼ばれていた。とくに前日、公開練習をしたばかりのマヌーフと対戦相手の大山峻護は、あえてメンバーから外されていたのである。

 ところが、マヌーフは突然、大声を張り上げながら記者会見の部屋へ乱入。そのときは誰も取材を受けている選手がいなかったため、何事も起こらなかったが、もしも取材中だったらハプニングがあったかもしれない。前日の公開スパーリングでは、パートナーをパウンド(寝技でのパンチ攻撃)で失神させるという前代未聞のことをやってしまったばかり。この男には、常識はまったく通じないのか。

 マイクを握ったマヌーフは、ひとしきり口マネのラップで楽しんだあと、「さあ、何でも訊いてくれ?」と、勝手に質問を要求する。「もうすぐパーティーの時間がくるので、楽しみでワクワクしているぜ」と両手を広げた。
 彼の言うパーティーとは、もちろん試合のこと。今から試合がしたくて、体がウズウズしているといった感じだ。

「昨日、スパーで相手を失神させたこと? ああ、あれね。よく頭を殴ると、ああいうこともあるよ。でも奴は元気だから、大丈夫だ。それよりも、オオヤマがオレのあとに練習したんだってな。オレに会わなくて、ラッキーだ。気がついたら、殴っていたからな。宿泊ホテルで会ったら? パーティーが始まるかもね。何だったら毎日、パーティーをやってもいいぜ」と毒づいた。

 あまりにも凶暴なため、"カニバル(人食い)"というニックネームがあることを聞かされたマヌーフは、どうも気に入ったようで、何やら奇声を発しながら口をバクバクとしてみせた。

 隣にいた美人通訳にも、噛み付くしぐさをみせたマヌーフは、やはり普通ではない。あまりにも危険なため質疑応答が終了しても、「これで終わりか? まだ終わるんじゃねえ」と、ほとんど会見をジャック状態。写真撮影では、カメラマンに噛み付くマネをしたかと思えば、今度は着ていたTシャツをバリバリと引き裂いた。ライトヘビー級トーナメントは、マヌーフという強烈なキャラクターの登場で、先の分からない展開になってきたといえる。

 対照的なのは、電撃参戦の決まったケンドー・カシンこと石澤常光だ。ライトヘビー級トーナメントのリザーブマッチながら、強豪のカーロス・ニュートンと闘うことになった石澤は、カシンのマスクをかぶり、インパクトのある強烈なTシャツを着て登場。席に着くなり、「終わり?」と腰を浮かし、なぜか帰ろうとする不可解な行動に。質問ごとにこれを繰り返し、会見を強引にジャックしていたマヌーフとは、じつに対照的だ。

 試合の1週間前にオファーを受けた石澤は、「前回よりも4日は長い。それよりも、大丈夫なのか、オレで?って感じですね」とコメント。そして、「マスクをかぶって試合するかどうかは、谷川さんに任せています。注意すべきところ? それは谷川さんの解説ですね」と謎の言葉を残していき、会見場をあとにした。石澤がニュートンに勝てば、リザーブの権利を獲得できる。もしも誰かがケガをすれば、石澤がライトヘビー級トーナメントに出場なんてミラクルがあるかもしれない。

 秋山、スミルノヴァス、大山にマヌーフ、それに石澤やニュートンも加わり、ライトヘビー級は充実してきた。10・9 HERO'S横浜アリ大会は、どんな結末を迎えるのだろうか。
 なお、ミドル級トーナメントのリザーブマッチに出場する宮田和幸の相手は、イアン・シャファーに決定した。宮田にとってはリベンジマッチとなる。■

▼各選手のコメント

>>宮田の相手はイアン・シャファーに決定! 『Sammy Presents HERO'S 2006 ミドル級&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント決勝戦』実施概要

マヌーフは、カメラを向けるとガブガブポーズ。触れると食べられてしまうのか…
ph02マヌーフは、隣にいた美人通訳にまでガブリッと噛み付いた
ph03勝手にインタビューを開始したマヌーフは、あのバダ・ハリと仲がいい。二人が揃ったら、マジ怖い
ph04石澤はケンドー・カシンのマスクをかぶり、敬礼ポーズ。「このポーズは、縁起が悪いんだよな」とこぼし、カメラマンを笑わせた

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