6・2『Dynamite!! USA』視察のためLA入りした前田日明HERO'Sスーパーバイザーをキャッチ。ご子息が生まれたばかりの前田SVは終始ご機嫌だったが、ホンマンのことになると怒りをあらわにした。

　まず話題は、生まれたばかりのご子息のことに。前田SVのご子息が生まれたのは、5月14日の１時49分。体重は3880kgと大きく、健康な男の子。「手と足と○○○がデカイんだよ！」と前田SVは高笑い。だが奥さんは3日間、不眠不休になるほどの難産で帝王切開での出産となった。
　出産から10分後、初めて対面した前田SVは「目が合って、チビにメンチを切られたよ」と苦笑い。よく泣く元気な子で、前田SVが「お前は生まれ変わって、赤ちゃんからやり直しているんやぞっ」と諭すと、ピタッと泣き止むという。名前は、武慶（たけちか）君。名前の由来が複雑で、姓名判断をする各流派の書籍を8種類ほど読破し、なおかつ中国文学者の故・白川静氏の『字統』『字訓』『字通』と照らし合わせて、音声判断からも『武』『慶』の組み合わせが弾き出されたようだ。
「『武』というのは、武の七徳の意味がある。そして『慶』は喜び、幸福という意味。つまり武の七徳を慶ずるということになる」と説明。ちなみに武の七徳とは、一＝暴を禁じ、二＝兵をやめ、三＝大を保ち、四＝功を定め、五＝民を案じ、六＝衆を知し、七＝財を豊かにする、という意味がある。
　前田SVのご子息だけに、大きな使命を持って生を授かったのだろう。

■前田SV、CSACにゴンタ顔

　さすがにご子息の話題だと表情が緩みっぱなしの前田SVだったが、ホンマンのことがテーマになると一変してゴンタ顔だ。
「カリフォルニア州のアスレチック・コミッション（CSAC）は、全米で一番、権威があってプライドが高いらしいんだよね。“逆らったら承知せんぞ、ワレ！”って感じなんだろね。巨人症の選手は、NBAにも一杯いるだろうし、いくら打撃があるからってそれで試合ができないなんてね、ちょっと可哀想だ。とくにホンマンは、早くにロスへ入って、一日3回も練習して夜中も走っていたと聞いている。アメリカで成功したいという気持ちが、大きかったんだと思う。でも、まだまだ、ビッグチャンスは巡って来ると思うから、諦めないでほしいね」とエールを贈った。
　まだホンマンの欠場は決まったわけではないが、現状では厳しいのは変わらない。そして、代わりに出場する予定のキム・ミンスを侮ってはいけないと釘を刺した。

■ミンスはイノシシの突進力がある

「ミンスを侮ってはいけないよ。彼はね、大物食いをする選手なんだ。昨年のK-1ソウル大会でも、俺が呼んできたオランダの強豪ムラッド・ボウジディを倒してしまったからね。あれはね、不器用だけど、イノシシみたいな突進力がある。レスナーはデビュー戦だし、力むと思う。ブンブン振り回してくるから、長期戦に持ち込めばミンスが有利になるよ。ミンスをなめたら痛い目に遭う」と前田SV。おそらくホンマンの思いも背負うことになるため、前田SVは大いに期待をかけているようだ。
　また、桜庭VSホイスの試合については、「判定までもつれる、競った試合になると思うけど、桜庭の仕上がり具合で決まるね。桜庭は、勝負に徹すれば勝てると思うけど、言っても聞く奴じゃない。あいつは、面白い試合をしないとメシが食えなくなる時代からやってるから、それが体に染み付いている。だから、自然と客を意識する闘いになるんだ。それは仕方がないこと。つまり桜庭の出来がよければ勝つことができるし、悪ければね…」と予想した。
　愛弟子の所英男に関しては、「あいつはポカさえしなければ、大丈夫。ノーフェイントでタックルに入るとかね、結構、そういうポカをしちゃうから。相手はケージに慣れている、ロープとの違いに戸惑うかもね。大きな会場だけど、周りは外国人ばかりだから、緊張しないだろう」とコメント。ホンマンの欠場騒ぎには怒りながらも、各試合を冷静に分析しているところはさすが。
　父親になったばかりの前田SVは、明日の決戦で、闘いの守り神になりそうだ。■

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