今は「試合をしたい」というのが一番

──3月の名古屋大会、山本宜久戦は見事なKO勝利でした。今、あの試合を振り返ってみていかがですか?
柴田 試合としてもまだまだですし、自分が試合でどれくらいできるのかというのも自分ではよく分からないので、何とも言えないというのが正直なところですね。
──3月のHERO'S名古屋大会で負傷した拳は大丈夫ですか?
柴田 拳は結局折れていまして、それを治して、今はもう大丈夫です。
──我々も対戦相手のハレック・グレイシー選手についての情報が少ないんですが、どの程度、ハレック選手についての情報がありますか?
柴田 ほとんどないですね(苦笑)。
──ハレック選手のビデオを見たけど、昔のビデオなんで参考にならなかったということですが。
柴田 ええ。なんか今は体がデカイらしいですからね。でも、相手は誰でもいいんです。闘えれば。今は「試合をしたい」というのが一番なんで。
──情報がないことでの不安はないですか?
柴田 それは向こうも同じで、オレの情報は少ないと思います。試合だから「やってみないと分からない」って部分があるじゃないですか。試合ってそういうことだと思いますからね。


最初、相手はアッカ選手になると思っていました

──「グレイシー」という名字についてはどんな印象がありますか?
柴田 特にないんですよね。ただ、プロレスラーとグレイシー一族というのは、歴史的に見ても切っても切れない関係というか、「なんか縁があるのかな?」とは思いますね。
──じゃあ、「グレイシーと闘う」ということについてのプレッシャーも……?
柴田 ない……ですねぇ。ホントにないんですよ(笑)。「相手はグレイシーなんだよ!」って言われても、「そういう名前の人」って感じなんです。グレイシー一族という存在は知っていましたけど。だから今回、谷川さんに「今回の相手は誰ですか?」って聞いたら、(谷川代表の物真似で)「グレイシーです!」と(笑)。「何・グレイシーですか?」って聞いても、多分名前を忘れちゃったんでしょうね、(もう1回谷川代表の物真似で)「グレイシーです!」って(笑)。普通だったら「○○○○・グレイシー」って名前が出てこないと話が始まらないと思うんですけど、自分の場合は「ああ、グレイシーなんだ」と思った程度なんですよ。
──それにしてもすごいプロデューサーですね(笑)。
柴田 ハッハハハ! 谷川さんは面白いっす!(笑)。まあ、自分は誰が相手でもオファーには「はい」って答えますからね。今回はたまたま、相手の名字が「グレイシー」だったってだけです。
──今、柴田選手を指導する船木誠勝さんともグレイシーは切っても切れない関係でしょうか。
柴田 そうですね。「なんか因縁めいているなぁ」とは思います。でも、谷川さんから「グレイシー」という名前が出てきた時は意外でしたね。
──なぜですか?
柴田 最初、対戦相手は(ベルナール・)アッカ選手になると思っていたんですよ。
──ああ、『Dynamite!! USA』で勝利したアッカ選手が「柴田さん、やりましょう!」とマイクアピールしていましたからね。
柴田 だから、アッカ対策を中心に練習していたんです(笑)。
──あっ、そうだったんですか! なんか聞いたところによると、アッカ選手も柴田選手との試合を想定していたらしいですよ(笑)。
柴田 あっ、そうなんですか!?(笑)。ハッハハハ!!
──お互い思っていたんですね(笑)。


グレイシー一族で印象に残っているのはハイアン

──今までたくさんのグレイシー一族の選手が日本でもファイトしてきましたけど、印象に残っている選手っていますか?
柴田 ハイアン(・グレイシー)ですね。ハイアンは好きです。ケンドー・カシン選手がハイアンとやった時って、オレはまだ(新日本プロレスの)新弟子だったんですよ。
──2000年8月に行われた『PRIDE.10』の時ですね。
柴田 新弟子ながらオレは、プロレスラーの中でケンドー・カシンが一番強いと思っていたんですよ。そうしたら……負けちゃったんですよね。しかも、タックルを取られて、殴られて……。凄いショックだったんです。それがあまりにも衝撃的で、すぐ打撃の練習を始めたんですよ。ああゆう、ハイアンみたいなファイトスタイルは好きですね。
──なるほど。柴田vsハイアンっていうカードも面白そうですね。情報はないけども、グレイシーってところで気を付けなければいけないのは、やはりグラウンドの部分になるんでしょうか?
柴田 そうですね。寝技に引き込むのがグレイシー……っぽいじゃないですか(笑)。「っぽい」としか言いようがないんですけど。でも、何が来ても反応をよくしようとは意識しています。
──今、柴田さんが意識するのは、結果でしょうか? それとも内容でしょうか?
柴田 結果……う~ん、結果ですね。結果が出て、なおかついい試合になれば。でも、倒しに行く試合はしますよ。「倒しに行かなければ、(試合なんか)やらなければいい」って話をよく船木さんと話すんです。「倒す」というスピリットは見せなければいけないと思っています。
──決戦まで2週間を切りましたが、最後に意気込みを聞かせていただけますか。
柴田 そうですね。試合当日までコンディションを作って、頑張ります!■


»『OLYMPIA HERO'S 2007 ~ミドル級世界王者決定トーナメント開幕戦~』実施概要
»柴田勝頼:プロフィール

「相手の名字が"グレイシー"ってだけです」。柴田にグレイシー一族と闘う気負いはない

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2日に行われた記者会見では「ヤるかヤられるか。殴り倒すか、絞め落とされるかの試合になると思う」とコメント

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リング上とは対照的に普段は笑顔が魅力のナイスガイ。う~ん、いい男だ!!

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来い来い、グレイシー! プロレスラーvsグレイシー一族。柴田の活躍に注目だ!!

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