自分はプロレスラーなんだな

──3月にHERO'S初参戦、7月のハレック・グレイシー戦、そして9月の桜庭和志戦が決定しました。連戦となりますが大丈夫ですか?
柴田 もっと試合がしたいくらいですし、コンディションは大丈夫ですよ。
──7月のハレック・グレイシー戦は悔しい敗戦となってしまいましたが、あの試合を振り返ってみていかがですか?
柴田 もう何回も繰り返しビデオを見て、「なんであそこでああいう動きをしたのか?」「なんでそうなったのか?」をすごい考えましたね。それで、ほとんどダメな部分しかなかったので、そのダメな部分を今後しないように復習しましたね。
──試合後、船木選手からはどのような言葉を?
柴田 自分自身、タップをすると思っていなかったんですよ。負けた瞬間というのはよく分からなかったんですけど……、タップをしたということは確実に負けを認めているわけじゃないですか? それが恥ずかしかった。ということを船木さんに言ったら、船木さんは「それだったら二度と取られないように練習しよう。これをきっかけに強くなるのがプロレスラーだ」と。「プロレスラーだ」って言われたのが嬉しかったですね。
──プロレスラー!
柴田 「自分はプロレスラーなんだなぁ」って実感した試合でしたね。あと、やはり「試合で強くなるんだな」ってのも実感しました。試合で課題を見つけて、練習でそれを埋める作業をするというか。すごくいい練習できています。
──気持ち的な面も含めて練習への取り組み方というのは、3月のHERO'S参戦前と今とでは変わりましたか?
柴田 どんどん変わってはいますね。階段を上り下りするように練習して、そこに経験が加わってきたというか。
──充実した練習ができていると。
柴田 そうですね。強い人、いろんなタイプの人と練習しています。ガンガン出稽古もしていますよ。


あの時のあの選手と、まさか試合を……

──桜庭選手との試合が決定しました。今の心境を教えてください。
柴田 ちょっとビックリしましたね。
──ビックリしたというのは?
柴田 カードを組まれたってことですよね。マッチメイクされたことにちょっと驚きました。
──HERO'S参戦前のインタビューでは、闘ってみたい選手に桜庭選手の名前を挙げていました。試合が決まったと聞いた時はやはり嬉しかったですか?
柴田 嬉しいですね! だって、新日本とUインターが対抗戦をしていた時があったじゃないですか?
──ええ、1995年9月より始まった新日本プロレスvsUWFインターナショナルの対抗戦ですね。
柴田 そこで新日本の石澤(常光)さんとか永田(裕志)さんとかが、桜庭さんとか金原(弘光)さんとバチバチやりあっていたじゃないですか? 自分はあのプロレスがすごく好きなんですよ! あれで「プロレスラーになろう」と決めたんです。
──あっ、そうだったんですか!? その当時、柴田選手はデビュー前ですよね?
柴田 デビュー前ですね。高校生でした。「あの時のあの選手と、まさか試合をするなんて……」って感じですよ。
──新日本の選手もUインターの選手も感情剥き出しでガンガンにやりあっていましたよね。
柴田 すごかったですよぉ! 「ああ、これこそがプロレスだ!」って思いましたからね。
──ってことは、桜庭選手は柴田選手がプロレスラーになろうと志した一つの要因となった選手だったわけですね。
柴田 そうなりますね。実は、(8月28日の)記者会見の終わった直後に気付いたんですよ(笑)。会見でも言いましたけど、ずっと尊敬する選手だと思っていたんですけど、会見で「UWF」という言葉がよく出てたじゃないですか? で、よく考えてみれば、「プロレスラーになるキッカケとなった人だなぁ」って。
──思い入れも深まりますね。
柴田 深まってしまいました(笑)。
──改めて、桜庭選手の印象を教えていただけますか。
柴田 さっきも言いましたけど、やはり尊敬する選手ですね。「プロだなぁ」って思います、入場から試合から何まで。人に何かを伝える闘いができるのは、やっぱりプロだと思いますね。
──ファイト的な面ではどうですか?
柴田 ……力が強いと思います。多分ですけど、きっとナチュラルな力が強いなと思いますね。
──桜庭選手と闘うことに対してプレッシャーはありますか?
柴田 プレッシャーは……特にないです。自分の闘いをしたいですね。
──28日の会見では、船木選手が桜庭選手に挑戦を表明しましたが、気になりませんでしたか?
柴田 関係ないっす! 船木さんからも「気にするな」と言ってくれていますんで、はい。
──柴田選手が桜庭選手と闘うことに対しては、船木選手は何かおっしゃっていましたか?
柴田 特には……ないですね。
──日本人対決という部分ではいかがですか?
柴田 その部分で思うところはまったくないですね。尊敬はしていますけど、知り合いってわけではないですから。
──分かりました。ファンにはどういった試合を見せたいですか?
柴田 プロの試合を見せたいですね。それで、会見で桜庭さんも言っていたように、その日の大会で一番試合をしたいです。■


»『OLYMPIA HERO'S 2007 ~ミドル級世界王者決定トーナメント決勝戦~』実施概要
»柴田勝頼:プロフィール

9・17横浜アリーナ大会で桜庭和志と対戦する柴田勝頼

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7月の敗戦を機に「いい練習ができている」と語る柴田

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桜庭は柴田にとって「プロレスラーになるキッカケとなった人」

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「プロの試合を見せたいです」。一体、どんな闘いになるのか!? 注目だ!!



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