切れ味鋭い関節技を次々に披露!

 開始予定時刻の5分前に報道陣の前に姿を現したシャオリンだったが、なんだか眠そうな顔つき……。それもそのはず、シャオリンは前日12日に来日。まだ時差ボケが抜けず、この日の練習は「軽めでいいかなぁ……?」という本人の意向が汲まれることとなった。
 しかし! 入念にストレッチをした後、行った公開スパーリングでは、パートナーを相手にアームロック、ギロチンチョーク、スピニングチョーク、肩固めを次々に極めていくシャオリン。コントロール技術もさることながら、切れ味鋭い関節技に報道陣も唖然だ。最後は軽い打撃からのテイクダウンの反復練習で締め、公開練習は終了した。


J.Z.戦の勝負のポイントは"戦略"!

 公開練習終了後、囲み会見に応じたシャオリン。現在のコンディションについて聞かれると「昨日日本に着いたばかりでまだ眠いんだよねぇ……」と眠い目をこすりつつも、「でも、コンディションはブラジルでしっかり準備してきたのでいい感じだよ。月曜日が楽しみだね!」と万全の調子であることをアピール。
 そして、ミドル級決勝トーナメント準決勝戦の相手、J.Z.カルバンについては「打撃も寝技も強い選手。J.Z.は明後日のためにサプライズな技を用意しているだろうけど、ボクも用意してあるよ。J.Z.戦用に戦略を立てたので、それがうまくいくといいね」と自信の笑み。しかし、「J.Z.は去年の王者だし、ファイターとしてリスペクトしている。自分と同じくらいの力を持っていると思うよ」と慢心はしていない様子だ。
 勝負のポイントについては「戦略」と答えたシャオリン。「レベルの高い試合になると思う。だからボクは、チームの中心であるアンドレ・ペデネイラスコーチを始め多くのチームメイトと一緒に戦略を立ててきた。きっとJ.Z.も戦略を練ってきたはずだ。その戦略の巧みさが勝負を分けると思う」と語った。


決勝に上がってくるのは宇野と予想

 もう1つの準決勝、宇野薫vsアンドレ・ジダについては、「決勝に上がってくるのは宇野だろう。宇野が今まで培ってきた経験、技術は素晴らしいものがある。ただ、ジダの打撃は強い。その打撃をかいくぐってうまくテイクダウンできれば、宇野が勝つと思うよ」と宇野勝利を予想。
 その宇野については、「彼のことは随分前から知っているよ。今回セコンドとして一緒に来日したアンドレ(・ペデネイラス)と99年に闘って引き分けているし、その後も修斗のリングで活躍していたよね。注目していたし、リスペクトしている。会場で会ったりすると向こうから話しかけてきてくれて、人間的にもとてもいい人だね」とコメントした。
 1日2試合という経験はシャオリンにとって初めてのこと。しかし、「この経験は今後にも活かされると思う。1日2試合を経験したことのある友人からアドバイスももらったし、怪我さえなければ問題ない」とさらりと言い切る。
 ファンや関係者からは優勝候補筆頭と目されているが、シャオリン本人も「チャンピオンになる自信? 足のつま先から頭のてっぺんまで自信が漲っているよ」と自信満々だ。柔術、総合で数々のタイトルを手にしてきた“柔術王子”は、HERO'Sミドル級のチャンピオンベルトも手に入れることができるのか!?■

 

»『OLYMPIA HERO'S 2007 ~ミドル級世界王者決定トーナメント決勝戦~』実施概要
»ビトー“シャオリン”ヒベイロ:プロフィール


ファン関係者から優勝候補筆頭と目されているビトー“シャオリン”ヒベイロが公開練習


華麗な動きでスパーリングパートナーから次々とタップを奪っていった


レスリングのブラジル王者にも輝いたことのあるシャオリン。前回の宮田戦でもテイクダウンを奪った


右がコーチのアンドレ・ペデネイラス氏。99年に行われた『バーリ・トゥード・ジャパン'99』では宇野薫と対戦し引き分けている。宇野との決勝戦になった場合、ペデネイラスコーチはシャオリンにどんな策を授けるのだろうか……?



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