三崎和雄「守る技術が非常に高い」

※三崎和雄……PRIDE GP 2006 ウェルター級トーナメント覇者。大晦日『やれんのか!大晦日!2007』では、HERO'S 2006 ライトヘビー級王者の秋山成勲と対戦。

「一言で言うと、船木さんは強いです。こういうことを言うと失礼かもしれませんが、最初に船木さんが来た時はしばらく実戦から離れている選手だったので、僕の中ではあまり気にしていない選手だったんですよ。ですけど、一度肌を合わせた瞬間に、自分のその思いは一気になくなりましたね。単純に一人の格闘家として興味のある選手に変わりました。格闘技に対する考え方もそうなんですけど、一番は“強さ”ですよね。寝技の強さ、肉体の強さ。一流の選手です。関節技も独特なんですよ。柔術でもないし、グラップリングでもない。“船木さん流”なんです(笑)。僕が最初にスパーをやった時は戸惑いましたね。いろんなタイプの選手と練習していますけど、誰にも当てはまらない。『まずはどう崩していこうかな?』って考えました。いまだに攻略できていないですけど(笑)。自分自身、本能で闘う選手だと思っているんですが、船木さんも非常に自分に似ているという感覚を受けます。船木さんの一番素晴らしいと思うところはディフェンス力ですね。攻撃よりもいかに自分の身を守るかということに気持ちを集中しているというか。船木さんの寝技というのは守る技術が非常に高いんですね。それが柔術でもなくレスリングでもなくっていう、船木さん流(笑)。『なんでそんなにブランクを感じさせないんですか?』って直接聞いたことがあるんですよ(笑)。そうしたら、『格闘技を引退してからも、やはり格闘技がずっと頭にあった』と。常に自分がリングに立った時のことを分析していたみたいです。それとカラダのトレーニング、シャドーであったりとかは、自分のコンディショニングトレーニングとして引退してからもずっと続けていたそうなんですよ。格闘技への思いっていうのが一日も切れなかったのが、今日まで繋がったんじゃないですかね? ハタから見たら、完璧ストイックです。桜庭戦の予想……、これは非常に難しいんですけども、僕が一番引っかかるのは試合のブランクですね。そこだけなんですよ。だから試合勘というものをリングに上がった時にすぐに取り戻せるかなと。そこが克服できればかなりの接戦になるんじゃないかなと思っています。僕自身、非常に楽しみにしております。今回の試合、“船木さん流”で格闘技界に新しい風を吹かせてください。頑張ってください(談)」


菊田早苗「今までのキャリアの中でも凄くいい状態」

※菊田早苗……現在、船木が週2〜3日のペースで練習しているGRABAKAジムの総帥。寝技世界一を決める大会『アブダビ・コンバット』で日本人初の優勝を遂げたこともある寝技師。

「7年のブランクで逆に怪我を治せて、より良い状態になっていると思います。以前よりもパワーも技術もアップしていますし、『復帰戦に向けていい感じに備えてきたな』という印象を持ちました。それに、これは僕もビックリしたんですが、技術って結構上がりようがない気もするんですけど、実際上がっているんです。いかに休んでいる間にイメージをしていたというか、やっぱり格闘技と離れている時がなかったと思うんですよ。技術は、ボクシングとかもそうなんですけど、毎日練習していろんな発見があって向上していくんです。だけど、やっぱりイメージというのが物凄く大事で、要するに、誰かの動きを見て『コレは自分と凄く被るから、この人のマネをしたい』とイメージできて練習している時は物凄くうまくいくんですよ。そういうのが休んでいる間にいっぱいあったんだと思います。あと、正直、7年のブランクがあって僕達と一緒に練習をできるというのは、あり得る話じゃないんです。やっぱり肉体的な強さと、元から持っているスタミナが、船木さんは人よりあるんだと思います。それに運動神経も凄くいいので、そのぶん飲み込みも早い。練習面では完璧な状態だと思いますね。今までのキャリアの中でも凄くいい状態だと思いますよ。専門誌の取材で『桜庭選手より二つ上回っているものがある』って言ったんですけど、一つは“スタミナ”ですね。だから、なにがどうあっても技術がどうあっても、格闘技は結局、最後はスタミナ。そしてもう一つは、一本を取る力、KOする力とかの“最後の一発の力”。これでいけるんじゃないかと思います。勝算は……、2:8で桜庭さん。でも、“桜庭さん有利”でもいいと思うんです。その“2”ある勝算の中で、“苦しんで苦しんで、苦しんでも最後は勝つ”というものがあると思うんで。それに期待したいです。“2”あれば本当に十分だと思います。(談)」


柴田勝頼「多分、また新たなものが身に付いていると思います」

※柴田勝頼……HERO'Sライトヘビー級で活躍するファイター。船木とは同チーム「ARMS」に所属。総合デビュー前より船木からマンツーマン指導を受ける。

「これまで船木さんと一緒に練習をしてきて、前々回(9・17横浜大会)、自分は桜庭さんと試合をしました。今回、船木さんがその桜庭さんと試合をするということで、自分は特別な見方で観られると思います。試合をした人、一緒に練習をしている人、その2人の先輩が対戦するということで、凄く学ぶものがあると思うんです。今は一緒に練習ができないんで(※柴田は右手親指骨折で療養中)、今日は久しぶりに会ったんですけど、試合に向けて練習するようになってから、船木さんはなんか若返ったような気がします(笑)。韓国での試合(10・28韓国大会)が終わってからは一度も一緒に練習をしていないので、現時点での船木さんの状況はよく知らないんですけど、多分、また新たなものが身に付いていると思います。2年間、毎日一緒に練習をしていたんで、凄い研究をされているのは分かります。実戦から離れていても、技術は止まっていません。さらに新しいものを身に付けています。それが桜庭さんとの試合で出ると思います。船木さんと桜庭さんが闘ったら? ……どうなるのか分かりません。分からないですけど楽しみです。……どうなるんだろう? 想像がつかないですね。自分は実際に桜庭さんと試合をさせていただいているので、『桜庭さんは強い! 隙がない!』ということも肌で感じています。本当に『どうなるのかな?』っていう気持ちしかないですね。予想できないです。そして、僕はこの試合で大事な何かに気付けるはずです。とにかく今、一緒に汗を流すことができないのが一番悔しいですね。今まで自分は船木さんにいろいろやっていただいたのに、いざ船木さんが試合となった時にお手伝いができないというのは本当に悔しいです。でも当日は、できる限りのことをセコンドとしてやりたいと思います(談)」■

 

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世界が認める寝技集団「GRABAKA」が認める船木の実力。左から、三崎和雄、船木誠勝、菊田早苗


三崎は「単純に一人の格闘家として興味のある選手」と船木を評価


三崎は大晦日『やれんのか!大晦日!2007』で秋山成勲と対戦。こちらも超注目だ!!


GARABAKAの首領・菊田早苗は「7年のブランクがあって僕達と一緒に練習をできるというのは、あり得る話じゃない」と驚きのコメント


船木の練習を見守る菊田


「実戦から離れていても、技術は止まっていません。さらに新しいものを身に付けています」と語る船木の盟友・柴田勝頼


右手親指骨折で療養中のため、「お手伝いができないというのは本当に悔しいです」と語る柴田。大会当日はセコンドとして船木をサポートする


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