■藤の出場が不可能に…

「緊急な発表になってしまいますが、『K-1甲子園』に出場が決まっていた藤鬥嘩裟選手の欠場が、残念ながら決定しました」
　藤はトーナメントの緒戦でHIROYAとの対戦が決まっており、大きな注目を集めていた。本人も試合に向けて、一生懸命に練習を行なっていたという。欠場に至った経緯に関しては、別枠を参照してもらいたいが、簡単に説明すると、中学生3年生の藤は義務教育期間中であることから、世間の認知度の高いイベントに出場するためには、労働基準監督署に申請が必要となる。
　そして、すでにプロとして活躍していた藤の過去の試合にまで遡って申請を行なわなくてはいけない事実も発覚。過去に藤が出場していたイベントはFEGの主催ではないため、大会当日までに申請を終了することが時間的に不可能となってしまったということだ。
「過去にHIROYA選手が中学生でデビューしたときは、ヘッドギアを付けて、ファイトマネーなしのアマチュア扱いでした。『K-1甲子園』はプロの試合として行おうと思っていたのですが、申請が間に合わなかった次第です」と谷川プロデューサーは残念そうに語った。

■4月にHIROYAとの対戦を約束

　この件に関して谷川プロデューサーは昨日、藤のご両親、所属ジムの会長、スポンサーに対して事情を説明したという。
「昼間だったので、藤選手は学校に行っていたのですが、ご家族の皆さんに事情を説明し、藤選手の名誉が傷つかないのであれば、と納得して頂きました。夜に藤選手と電話で話したのですが、こちらがギリギリまで対応したことに感謝してくれました」と証言した。また、アマチュアとしての試合をオファーしたものの、あくまでプロとして試合をしたいと藤自身が断ったことも同時に明らかになった。今後、FEGが主催するイベントに中学生の選手を出場させる場合は、原則としてアマチュアでの試合か、演舞になるということだ。
「藤選手には中学校を卒業した4月、ちゃんとした形でHIROYA選手と対戦させることを約束します。それはMAXの舞台になりますね。今回の件では、本人にも、関係者の皆様にもご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」と最後に谷川プロデューサーは頭を下げた。
　HIROYAとの対戦を心待ちにしていた藤にとっては残念な結果になってしまったが、対戦のチャンスが潰えたわけではない。4月、両雄がリングで闘うことを期待しよう。
　この結果を受けて、トーナメントの緒戦でHIROYAと対戦するのは、リザーブファイトに出場が決まっていた才賀紀左衛門だ。空手で実績を誇る実力者で、『K-1甲子園』の台風の目となるかもしれない。紆余曲折はあったものの、新しい展開が生まれそうだ!!■

■藤鬥嘩裟の欠場理由について
　谷川プロデューサーからの説明文

12月31日（月）京セラドーム大阪におきまして開催する『FieLDS K-1 PREMIUM 2007 Dynamite!!』における<K-1甲子園> U-18日本一決定トーナメントに出場予定の藤鬥嘩裟選手ですが、残念ながら、以下の理由により今回は出場を見合わせる事となりました。

１．藤鬥嘩裟選手は義務教育期間中の中学生であること。
２．義務教育を修了していない選手が、世間の認知度の高い大晦日格闘技イベントのリングで試合をする為には、労働基準監督署の申請を行うことが適切であること。
３．弁護士と協議の上、労働基準監督署への申請準備を進めていたものの、藤鬥嘩裟選手の過去に行った試合に関しても遡って申請するのが望ましいとの弁護士からの指導があったこと。
４．過去の試合に関してはFEGが主催者ではないため、当時の各主催者に申請を要請する必要があり、そのすべての申請手続と許可を大会当日までに完了することは、時間的に不可能であること。

以上の経過の中で、我々主催者としましても労働基準監督署への許可申請に関して、スケジュール的にも万全を期して藤鬥嘩裟選手の出場を発表させていただいたつもりでしたが、手続上の不測の事態に力及ばず、今回の発表に至った次第です。
よって残念ながら、藤鬥嘩裟選手は欠場扱いとさせていただき、代わりにリザーブファイトに出場予定だった才賀紀左衛門選手をエントリーする事となりました。
この件につきましては、試合直前まで努力してきた藤鬥嘩裟選手ならびに関係者の皆様に対して、深くお詫び申し上げます。
尚、藤鬥嘩裟選手は12月31日のHIROYA戦に向けて、万全の状態で戦う為に準備していたと聞いております。FEGとしましては、義務教育を修了した4月にもK-1 MAXのリング上にてHIROYA戦を実現する事を改めてお約束します。
株式会社FEG 代表取締役　谷川貞治

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»プロフィール：才賀紀左衛門