「"お互いの探りあい"が一番のポイント」

──今回は、今年2月の『PRIDE.33"THE SECOND COMING"』でのフランク・トリッグ戦以来の試合となります。2月以降の10カ月間、どのような思いで練習をされてきましたか?
三崎 去年は試合数が多かったもので、2007年は試合間隔をあけてゆっくり過ごそうと思っていたんです。ですから、ゆっくり練習をスタートして、非常にリラックスしつつ、練習もそれなりにできたって感じですね。
──特にイベントが再開されないという状況にも焦ることもなく?
三崎 そうですね。自分は一選手ですので、主催者側の立場になってもしょうがないんで、それはもう……。ですから、自分の思うとおりに時間を進められた感じがします。
──では、今回、大晦日『やれんのか!』での秋山成勲戦が決まりましたが、ご自身の中でタイミング的には?
三崎 いいタイミングでしたね。今年2月に試合をしてから『あとは年末に試合ができればいいな』と思っていましたので、自分としてはいいタイミングでした。
──試合が決まった時の心境を教えてください。
三崎 え〜、いろいろな思いはありますけど…………、まず、秋山選手とのカードが決まったことは嬉しく思っています。
──秋山選手は2006年のHERO'Sライトヘビー級トーナメントにも優勝して、HERO'Sを代表する選手の一人です。三崎選手はHERO'Sに対してどういう印象を持っていましたか?
三崎 イベント(HERO'S)に関しては、特にコメントはないですね。会場に見に行かせていただいたこともあるんですが、なんとなく自分の直感で、『自分がこのリングに上がることはないな』と感じていたくらいで。
──秋山選手の印象についてはいかがですか?
三崎 ファイターとしては、え〜〜〜…………非常に勘のするどい選手だな、という印象があります。柔道出身の選手の中でも非常に肉体的にも優れていて、そして極め、打撃と、強いものを持っているなという印象がありますね……。
──三崎選手の言葉を聞いていて、もっと何か……言いたいことがあるように感じるんですが?
三崎 今、ここで、どこまでお話していいかっていうのは、自分の中でなかなか難しいと感じていまして……。さっきから言葉を選んでいて、なかなかうまくコメントできないなぁ……と自分自身でも感じています(笑)。でも、多分、自分と同じ気持ちをファンの皆さんも持たれていると思います。ファン、選手、恐らく自分以外にもたくさんの人が、同じような気持ちを持っていると思うんですね。ただ、今自分は、この場所では、その思いは心の中に閉まっておこうと思っていますので、あまり話すことはできないんです。でも、そういう思いを自分は誰よりも強く持っていると思います。
──そういう意味では、三崎選手にとって秋山選手は闘ってみたい相手であったと?
三崎 (秋山は)勘が鋭い選手というか、生き物として非常に強い選手だなと思うんですね。動物的に彼の優れたものっていうのが、自分には見えるんです。自分自身も動物的な勘で生きている人間なんで、「打撃で」とか「寝技で」とか、そういうところで勝負していこうというのは自分にはないんです。動物的な本能というか、そういう部分で相手を狩りに行っていますから。そういった部分で、『どっちが勘が鋭いかな?』とは思っていましたね。
──では、一番気を付けなければいけないなと思うのも、そういった“勘”の部分というか……。
三崎 そうですね。これももう、パンチや寝技の流れではないんですよ。うまく言葉では説明できないですけど、勘っていうものは“お互いの探りあい”なんですよね。本当に一歩間違えば命をなくすわけですから。そこが、一番のポイントになってくると思います。


「神様が証明してくれると思っていました」

──秋山選手とデニス・カーン選手の試合はご覧になりましたか?
三崎 はい。
──どのような感想を持たれましたか?
三崎 自分、そしてたくさんの人の秋山選手に対する思いというのを、デニスが晴らしてくれると思っていました。そういった中でデニスが負けてしまった……という。その結果を見た瞬間に、自分の中で気持ちが切り替わって『俺が行くしかねえな』っていう思いになりましたね。
──なかなか言葉に出せない部分も含めて、今まで自分と同じ空間で闘ってきたファイター、カーン選手に勝ってほしいという思いで見ていたと。
三崎 そうですね。やっぱり、神様がそれを証明してくれると思っていましたから。でも今は、『それを証明するのは、デニスではなく、俺だな』と思っています。
──すでに試合を見て研究されたりとかは?
三崎 まだ“研究”という意味ではしていませんね。何度か試合を見ただけです。
──どの試合が参考になりそうですか?
三崎 やっぱりデニスとの試合ですかね。デニスとは自分も試合をしたことがあるんで、同じ目線で見られるんじゃないかなと思っています。
──この10カ月間で特別に強化した部分はありますか?
三崎 いえ、それはないです。常に“自然体”ということを自分の中のテーマにしていますんで、日々同じ生活をして、同じトレーニング、もちろんいろいろな新しいトレーニングも取り入れつつ、人間としてのレベル・スキルは上がっていると思います。
──試合勘という部分で不安はないですか?
三崎 それはないですね。リングに上がった時の感覚というのは体に染み付いていますし、上がったら自分を守るという防御のアンテナも張られているんで、試合勘に対する不安はないですね。
──大会当日、さいたまスーパーアリーナは恐らく超満員になると思います。そして、その会場に集まった多くのファンが三崎選手を応援すると思うんですよ。
三崎 自分もそう信じています。
──『勝ってほしい』という期待が三崎選手に集中するかもしれませんが、そういったことが逆にプレッシャーになったりしませんか?
三崎 それはまったくありません。自分に想いを寄せてもらえるのであれば、それはエネルギーをいただくことになりますから、一人でも多くのエネルギーが自分には必要です。そして、貰いっぱなしではなく、皆さんからの応援を倍にしてお返しできると思っています。勝利は自分自身も願っていますし、望んでいますし、皆さんもそうだと思います。その思いには応えたいなと思いますね。
──それではファンの皆さんに向けてメッセージをお願いします。
三崎 今まで自分を応援してきてくれた皆さん、それから自分を支えてくれた皆さん、また、当日に自分を応援してくれる皆さんの期待、思いを背負って、自分はリングに上がります。自分の全てを皆さんに捧げるつもりで試合をしますので、応援よろしくお願いします。
──最後に秋山選手へもメッセージをお願いできますか。
三崎 男と男の勝負。大晦日、楽しみにしています。■

 

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大晦日『やれんのか!』で秋山成勲と激突する三崎和雄。秋山戦に向け気合い十分だ!


「うまくコメントできないなぁ……」。一つ一つ慎重に言葉を選びながら、秋山に対する思いを語った

今月13日に行われた記者会見で顔を合わせた両者
会見では、「ファンの皆さん、関係者の皆さんのために、すべてを捧げる試合にしたいと思います」とコメント
「男と男の勝負。大晦日、楽しみにしています」と力強く語った


三崎か? 秋山か? 勝利の女神微笑むのは……!?

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