ヤヒーラがKIDを寝技地獄へ

 まず、山本"KID"徳郁と対戦するハニ・ヤヒーラが登場。「KIDは、とても優秀な選手で、すべてのテクニックが優れています。とてもじゃないけど、弱点は発見できませんよ」とヤヒーラは、いきなりKIDを絶賛した。しかも、「前回のビビアーノ戦も観ましたが、どちらもいい試合をしていたと思います。KIDは、レスリングがベースで、グラップリングも強い。アメリカ進出の前に、ボクが目標にされているみたいで、光栄なことですよ」とまで言い切った。
 対戦相手をリスペクトするのは当然のこと。だが、ここまで評価するということは、ホメ殺し作戦で油断させようとしている可能性もある。記者が探りを入れると、「これで落としてみせるよ」とフロントチョークを披露した。さすがに、寝技の世界一を決める『アブダビ・コンバット』で優勝しただけのことはある。ヤヒーラは、内心、とても自信に溢れているのだろう。


ヨンスが魔裟斗に罠を仕掛ける

 ヤヒーラと同じように、魔裟斗と闘う元ボクシング世界王者のチェ・ヨンスも不気味だ。なんとヨンスは、「マサトは最高のポテンシャルを持っている。ボクシング、キック、すべての面で私よりも上です」と、早くもお手上げ状態であることを明かした。
 自慢のパンチも、「マサトの方が優れている。私はボクシングを辞めて、空白があったけど、マサトはずっと続けていますからね。打ち合いになれば、私の方が有利と思うかもしれませんが、そんなことはありませんよ」と白旗をあげた。闘う前に、負けを認める選手はいない。これも、ヤヒーラと同様の作戦なのだろうか。
 油断した魔裟斗が打ち合いにくれば、一気にパンチで仕留める。蹴られたくないヨンスからしてみれば、そのチャンスを少しでも増やしたいと思うもの。これは、危険な罠と見た方がいい。魔裟斗は、公開練習で打ち合うことを示唆しているため、もしもパンチで勝負に出たら痛い目に遭うかもしれない。


ミノワマンの秘策は敗れる!?

 ヤヒーラやチェ・ヨンスとは対照的だったのは、ミノワマンと闘うズールだ。あのヒクソン・グレイシーと闘ったこともある父親のズールパパ(通称)と現れたズールは、一ヶ月前にロシアで試合をして一本勝ちを収めたと豪語。どんな技で勝ったのかと訊かれると、「ライオンを殺す技だ」と報告し、報道陣を驚かせた。一体どんな技かと思えば、チョークスリーパー。ブラジルでこの技は、「ライオンを殺す技」と呼ばれることもあるようで、ズールのド迫力の風貌もあり、ただのチョークに思えなかったのも事実だ。
 そのミノワマンに対しては、「まるでネズミみたいに小さいな。ガッハッハ。オレは鷲(ワシ)だ。彼がどうやって闘うのか注目しているよ」と高笑い。ミノワマンのサッカー特訓についても、「オレにはサッカー王国・ブラジルの血が流れている。そんなものは通じるわけがない。ちなみにオレも、サッカー特訓をやっていることを教えておく」と釘を刺した。体格差も含めて、ミノワマンは万事休すだ。


マヌーフは打ち合いを宣言!!

 そして、最後はメルヴィン・マヌーフが決めた。元ボクサーの西島洋介を相手に、「どんな試合をしたいのか?」と訊かれたマヌーフは、「どんな試合をしてもらいたいのか、言ってみろ!」と逆インタビュー。「打ち合いが見たい」と記者が語れば、「そうか。じゃあ、やってみるか」と言うとマヌーフは「ヒヒヒ…」と不気味に笑った。
 西島はオフィシャルのインタビューで、マヌーフのパンチを見て、「あのパンチは自分に当たらない」とコメント。そのことを聞いたマヌーフは、一瞬、厳しい表情を浮かべたが、「ふん。言わせておけばいい。でもな、これを見ろ!!」と、Tシャツの左胸を誇らしげに指した。そこには、『K.O 94.4%』と書かれている。どうやら、これまでの彼のKO率を示す数字のようだ。
「この数字の意味が分かるよなぁ〜」とニヤリ。そして、「ニシジマが、マーク・ハントやサイボーグに苦戦している試合をみた。オレは、そのサイボーグをKOしている。右ストレートでな」と敵意を剥き出しにした。間違いなく、マヌーフは西島を積極的に倒しにいくことだろう。
 ヤヒーラとチェ・ヨンスはホメ殺し作戦、ズールとマヌーフは直接的な口撃で揺さぶりをかけている。他にも、ヨアキム・ハンセンやキム・ヨンヒョンなど、強豪たちの挑発的な爆裂拳が飛び出した。日本のオールスターチームは、大晦日、いかに彼らと闘うのだろうか。■

 

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