セルビアで『Dynamite!!』なファイト!

 シュルトが出場したのは、1月12日にセルビア・ベオグラードで開催された『Lord of Ring』。主に総合格闘技の試合が多く組まれていたが、K-1ルールの試合にはステファン“ブリッツ”レコも出場していた。
 メイン・イベンターのシュルトが入場すると、セルビアの観客が大きな歓声と拍手で出迎えた。これまでゴールデングローリーの選手が、一度もセルビアで試合をしたことはなかったが、やはりK-1の絶対王者としての知名度はかなり高かったようだ。しかも、久しぶりの総合ルールとなれば、関心が集まるのも無理はない。シュルトの試合は、『Dynamite!!』で見られなかっただけに、セルビアのファンはラッキーとしか言いようがない。
 そんなシュルトと対戦したのは、オーストラリアのギュールミノ・ナドル。身長192cm、体重110kgとシュルト比べても、決して小さい選手ではない。シュルトにとっては、侮れない相手といってよかった。


シュルトがピンチに陥った!?

 試合開始のゴングが鳴ると、優位に立ったのはシュルトだ。得意の打撃を当てていくと、スタンドのフロントチョークを狙う。これはナドルがうまく逃げ、なんとシュルトからテイクダウンを奪い、マウントポジションをとった。
“ワァァァ”というファンの大歓声が会場に響き渡る。ロープ際だったため、同じ姿勢のまま中央で再開。まさかシュルトが負けるのかと思われた直後、スイープに成功。体を入れ替え、あっという間にシュルトがナドルからマウントポジションを奪うことに。左、右、左と強烈なパンチがナドルの顔に向かって落とされる。これが決定打となり、1R2分45秒、シュルトのKO勝ちが決まった。


K-1絶対王者、シュルト大人気!!

 閉会式では、セルビア人のファンの子供を抱いて、写真撮影に応じるシュルト。リングを下りても多くのファンに囲まれ、その人気の高さはさすがだった。
 総合ルールでも“絶対王者”ぶりを発揮したシュルト。海の向こうでは、こんな闘いが行われていた。■

※現地レポート協力:バス・ブーン

パウンド(グラウンドでの上からのパンチ)で、ナドルをKO。やはりシュルトは強かった


フロントチョークを極めにいくシュルト。これはナドルが何とか逃れた

スイープに成功したシュルトはマウントポジションを奪い返し、フィニッシュへ

セルビアの会場近くの市内には、セーム・シュルトの写真とイベントの宣伝ポスターや看板が目立った。メンバーも気合い満々だ

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