第6試合
K-1ルール/3分3R延長1R
3R判定3-0 ※28-26、28-26、28-26

武蔵

(日本/正道会館) 
vs ×
ボブ・サップ

(USA/チーム・ビースト)

試合内容
※2R0分46秒、サップが武蔵に後頭部への攻撃を行ったため3分間のタイムストップ。それに伴いサップ選手に減点2。2R、武蔵は右ストレートでダウン。3R、サップは前蹴りでダウン

 2006年のジャパンGP王者となったボブ・サップとジャパンのエースである武蔵が初対決。このときのジャパンGPには武蔵が出場していなかったため、日本の威信をかけての対戦といっていいだろう。「ムサシをたこ焼きのようにしてやる」と豪語していたサップ。一方の武蔵は、「日本には、まだ強い選手がいることを証明する」と意気込んでいた。
 1R、突進するサップ。これを予想していたのか武蔵は、回ってかわす。これを追いかけたサップは、組み付いて右ボディブローを連打する。そして左フック、右フック、ヒザ蹴りと畳み掛けた。冷静にディフェンスした武蔵は、前蹴りを放って距離をとる。次の攻撃に対して備える武蔵をみて、サップの動きは止まる。肩を揺らしながら、ジッと見つめるサップ。今度はワンツーを小さく打っていった。落ち着いた武蔵は前蹴り、右フックを返す。とくに左ミドルキックが有効だった。
 2R、再び突進するサップ。勢いで飛ばされた武蔵は、後ろを向いてしまう。サップは、武蔵の後頭部へ目掛けて反則のパンチを2発、ヒットさせる。 これで武蔵は、マットへ倒れこむ。ドクターが近寄り、体力の回復を待つ。「あと3分でいい」と武蔵は、インターバルで休憩したあとに試合を再開。サップには減点2を言い渡される。しかし、まだダメージは回復していないのか、サップの左フックを浴びてダウン。KO負けかと思われたが、何とか立ち上がった。
 3R、体力が回復したのか、武蔵の動きは速くなる。右ローキック、左ミドルキック、ハイキックと武蔵の蹴り技が冴え渡る。とくにミドルキックの手応えを持ったのか、武蔵はその技を連打。ボディブローも打っていき、サップの動きを止める。そして左ミドルキックでダウンを奪う武蔵。鬼の形相で、最後までアグレッシブに攻める武蔵だが、あと一歩のところで試合終了のゴング。判定は、減点もあったため、武蔵が3−0で圧勝した。 ■

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コメント
武蔵
「ボブ・サップとやると決まった時点で何か起きるだろうという覚悟はしていたので、ちょっと構えていた部分もあるんですけど、本当にやられて驚きました。ロープに突き飛ばされたところまでは覚えているんですけど、ちょっと朦朧としていたので記憶にならないんですけど。休憩を短くした理由? 1Rの開始にサップが出てきてラッシュを仕掛けてきたんですけど、全部見切れてパンチも当たらず、これは問題ないなというところでサップが来なくなって。こんなに早く俺の時間が来るとはなという感じで、逆にサップの方が焦っていた。恐怖から出た反則だと思います。お客さんが喜ばない勝ちはいらないので。ハンディはあるかもしれないですけど、期待に応えないとと思っていきました。格闘家としてせっかく大きな会場で満員のお客さんの前で試合をするのに、しょうもない試合はできないから。来年は東京ドームまで全勝で、開幕戦も勝って、1年の集大成は東京ドームなので。僕のなかでは、最大のイベントは東京ドームですから。作戦は、ボブが突っ込んできたのに付き合わないこと。前蹴りで止めて、止まったら自分の攻撃を仕掛けていく。あと、スタミナに難があると思ったので、普通に攻めればボディが弱くなると思ったので。言われたことができたかは分からないけど、とりあえず勝つっていうのが最大目標ですし、でかい相手に勝つのは自分のスタイルなので」
ボブ・サップ
「トレーニングの成果は十分に出せた。スタミナに関しても最後まで持ちこたえられたけど、唯一攻撃のコントロールができなかった。攻撃が的確に相手に当たらなかった。ただ、自分なりに攻撃はできたし、ボディパンチもヒザ蹴りも左の鋭いパンチも出せたと思う。あそこで反則技が出なければ、KOという違った結果になったはず。来年は、もちろんシュルトと闘いたい。いずれにせよ、次の相手はタフになると思っている。今まではビーストとして成長過程にあった。ある程度まで成長したから、今後は厳しい相手と互角に闘う新しい時期が来ていると思っている。サムと相談して、これからも頑張りたい。これからも技術向上に頑張っていきたいし、今年はK-1と総合の両方をやっていたが、これからはK-1を中心にしたい。弱点は打撃の攻防だと思っているから、そこを強化していきたい」

サム・グレコ
「ボブが出した後頭部への打撃は、ファンやレフェリーにしてみたら反則と取られてしまうと思う。ただ、ボブのファイトスタイルがクセになっているのかもしれないけど、彼は本能的に手を出してしまうところがある。決してわざとやったわけでも、練習したわけでもないことを分かってほしい。アクシデントで出たものだし、ムサシが試合を続けられたのは不幸中の幸い。トレーニングは大変だったが、成果を十分に出せたと思う」
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