第8試合
K-1ルール/3分3R延長1R
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セーム・シュルト

(オランダ/正道会館)
vs ×
アーネスト・ホースト

(オランダ/ボスジム)

試合内容
 リアルチャンピオン決定戦といってもいい、WORLD GP王者のセーム・シュルトとフォータイム王者のアーネスト・ホーストの因縁の対決が実現した。 二人の初対決は2002年8月に行なわれた第一回の『Dynamite!!』。このときは、ホーストに連戦の疲れが残っていたためか、シュルトの攻撃に苦しみドローに持ち込むのがやっとだった。この悔しさがあったことと、2005年の王者と対戦することを決めていたホーストは「この対決は運命だ。私が、セームに対戦を要求したよ」という経緯もあり、ベルトを4本も持参してリングへ上がった。
 1R、前蹴りを放ってプレッシャーをかけるシュルト。この前蹴りで、ほとんどの選手がダメージを受けている。 構わず前へ出るホーストは、右ストレートを合わせていく。「シュルトの弱点は分かっている」というホーストは、左ガードが下がることを見抜いていたのだろう。右のパンチを何度も、打っていった。慌てずに対処したシュルトは、右ローキック、そしてヒザ蹴りを出していく。大きな展開もないまま、1R終了のゴングが鳴る。
 2R、相変わらず、前蹴りでホーストのボディを狙うシュルト。この直後に、衝撃の場面が訪れる。前蹴りをさばいたホーストは、右フックを見舞うために思い切り踏み込んだ。だが、シュルトはカウンターの左ヒザ蹴りを一閃。ホーストの眉間に叩き込む。一歩、二歩と下がるホースト。ロープにもたれるようにダウンしたホーストは、何とか立ち上がった。ところが、眉間から出血。ドクターがチェックしたが、骨に達するほど傷は深い。レフェリーは、試合終了のゴングを要請。シュルトのTKO勝ち。フォータイム王者が、リアル王者の前になす術もなく沈んだ。 ■

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コメント
セーム・シュルト
「勝ててひじょうにうれしく思っています。ゲームプラン通りにできました。ヒザ蹴りでKOしたっていう感触はなかった。あくまでヒザ蹴りを出しただけ。彼はフォータイムチャンピオンということなので、レフェリーのジャッジを待っていたけど、試合が終わってしまった。あの結末は、とくにKOを狙って試合をしたわけではないので、驚いているというのが正直なところです。ホーストはオランダの『リングスポーツ』という雑誌でコラムを書いているんだけど、“シュルトが優勝すると思わなかった”と書いていた。それと8年前に同じジムだった選手のことを書いたり、癇に障ることがあった。そんな彼に勝てた。ホーストはGPを引退したけど、ワンマッチをやることも考えた方がいいのではないでしょうか。ボブ・サップが挑戦してきた? 可能であれば闘いたいね」
アーネスト・ホースト
「このような形で試合が終わってしまったことは、残念に思っている。もちろん望んでいた結果ではないし、このままなら勝てると思っていた。シュルトは強いが勝てると思っていたし、あそこでヒザをもらったのは残念だ。次は、違った結果を見せたい。シュルトが試合をすることを考えろと? 実際、試合を続けていくかはシュルトが答えを出すものではない。自分自身が出す。負けたとは思っていない。タイミング悪くヒザをもらってしまったけど、負けたとは思っていない。決断をするのはシュルトではない。左目のケガは7針か8針くらい縫った。次の試合がいつになるかは分からないけど、今回の試合でまだまだやっていけると自信が持てた。そんなに(休息は)長くならない。近いうちに、みなさんの前に姿を現せると思う」
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