第11試合◎ミドル級最強王者決定トーナメント決勝戦
HERO'Sルール・5分3R/70キロ契約
1R4分39秒、KO ※右フックからのグラウンドパンチ連打
×
須藤元気

(日本/ビバリーヒルズ柔術クラブ) 
vs
山本“KID"徳郁

(日本/KILLER BEE)

試合内容

 ついに、この時がやってきた。『Road to Dynamite!!』として2005年に行なわれてきた『HERO’S』のミドル級世界最強王者決定トーナメントで勝ち上がってきたのは、須藤元気と山本“KID”徳郁。最後の最後、最高に大きな舞台で、二人が雌雄を決することとなったのだ。須藤は、宮田和幸と高谷裕之を撃破。KIDは、ホイラー・グレイシーをKOし、準決勝では宇野薫をTKOに追い込んでの決勝進出だ。
 どちらが最強か決めるための試合が始まる。先に入場したのはKID。ゆったりとした曲に合わせて、踊りながら現れたKIDは、余裕すら感じる。一方の元気は、今回も派手な入場パフォーマンスだ。『和』をテーマに着物姿の女性たちが周りを踊り、マスクをかぶった元気は体重移動で動く『セグウェイ』に乗って登場。これを降りてマスクを脱ぐと、アップテンポで踊りながらリングへ上がった。
 1R、運命のゴングが鳴らさせる。半身になって片手をKIDに向ける元気は、ミドルキックを飛ばしていく。動き回ったKIDは、それに合わせて右フックをヒットさせる。それでもペースを変えない元気は、鋭い右ストレート、フックを打ちながら組み付く。これを切ったKIDは、元気と距離をとる。お互いにフェイントを掛け合う。KIDは右ローキック、左のインローを当てていく。右ストレートを放つ元気。右フックを合わせるKID。そのまま、もつれるように寝技へ。KIDが上。元気が下。ガード・ポジションを取る元気は、ロックした左足を上げてKIDのパウンドをディフェンスした。
 スタンドから再開。右ローキックを飛ばすKID。元気は前蹴り、ミドルキックと打撃を出していく。KIDが攻めてきたところに元気が組み付く。寝技へ持ち込まれると思ったが、KIDは立ち上がる。須藤は右ストレート。そこへKIDがカウンターの右ストレートをヒットさせる。辺りは浅かったが、尻餅をついた元気。さらにKIDは、パウンドで追撃。一発、二発、三発、四発と何発かの拳が元気の顔に吸い込まれていく。危険と察知したのか、レフェリーは試合をストップ。この時点で、KIDが初代HERO’Sミドル級世界王者となった。
 マイクを握ったKIDは、「俺らの試合、どうだった? でも、まだ始まったばっか。これからでしょ、『HERO’S』は。元気君もこれから、みんなで盛り上げていくと思う。とにかく、来年もよろしく!」と挨拶。会場が最高潮に盛り上がった。 ■

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コメント
須藤元気
「全ては必然なので、しかたないですね。止められるのは偶然ではないですし。ただ、できる感覚はあったので悔しいですね。自分のやるべきことをやって結果はこうなので、いつも言っていますけど、全てに感謝しています。こういう舞台でできて。結果はこうなってしまったけど、この負けによって本当の勝利をつかめると思うので。ここでしゃがんでおいて、高くジャンプしようと思います。シューズを履いていたのは、KIDさんは物に喩えるとと鎌みたいな。僕は槍として前蹴りを練習して、自分の距離感を。結果がこういう感じになりましたけど、自分のやるべきことをしっかりやりました。出直しの舞台ですか? リセットして、そこからしっかり考えたいです。入場テーマでKIDさんが踊っていて? いや、とくに。相手が乗ってくれた方が楽しい試合ができたので。ペースを奪われたとは、思わなかったですね」
山本“KID”徳郁
「ベルトを巻いて? いやなんか、もう汚れちゃったみたいな(服で磨きながら)。うれしい、メチャメチャ。最初のうちはやりにくかったけど、どんどんああいう攻撃を出してきたから、最初のうちはタイミングをつかめなかったけど、やっていくうちにつかめたから、最後のあれで当たるとは思わなかったけど、合わせていけばいずれ当たると。だから、当たってよかった。右目は指かなんかが当たって、二重に見えた。早く戻んねえかなって、周りを回っていた。いつもあるんで、目に当たってぼわーって。だからまあ、ちょっとすれば治るなって落ち着いていた。涙ぐんでた? 子供たちが出てきたから。大晦日だから、やっぱいろいろ遊んであげれなかった。クリスマスとか、1年間。これから、ちょっと休憩できるかなっていうのがあって、うれしさのあまり(笑)。ホイス? “今から俺はバケーションに行く”って言っていたから、“ミートゥ、ミートゥ”って。向こうが入場でいい感じの曲を流してくれたから乗って、それがよかったのかもしれない(笑)。来年もよろしく」
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