第11試合◎
ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント決勝戦
HERO'Sルール/1R・10分、2R・5分、延長1R・5分
1R1分58秒、腕ひしぎ十字固め

秋山成勲

(日本/フリー)
vs ×
メルヴィン・マヌーフ

(オランダ/ショータイム)

試合内容

 初代HERO’Sライトヘビー級の王者になるのは、どっちだ!? ついにファイナルを迎えたライトヘビー級トーナメント。最後まで生き残った二人は、秋山成勲とメルヴィン・マヌーフだった。秋山はケスタティス・スミルノヴァスをハイキックで衝撃のKO。一方のマヌーフは、大山峻護をパンチの連打で沈めている。ともに絶好調。条件は同じだ。強烈な打撃を持つマヌーフに対して、秋山はどんな作戦に出るのだろうか。
 1R、ジリジリと近寄る二人。道衣を着たままの秋山は軽く左ハイキック。そして、永田克彦をKOしたバックキックを繰り出していく。これで弾かれたように、マヌーフのスイッチが入る。左右のフックが止まらない。左、右、左…と秋山に拳が振り上げられる。秋山はこの嵐が去るのを待つが、なかなか止まない。どうにか組み付くが、なんとマヌーフが秋山を投げ飛ばす。あまりにも勢いがありすぎたため、一回転して秋山が上になる。反転してバックに回るマヌーフは、秋山を抱えてマットへ落とす。このとき、秋山はマヌーフの腕を取ろうとしていた。そして、足を入れて完全にマヌーフの腕を伸ばす。腕十字だ。腕が伸びたマヌーフは、まったく動くことができずにマットを叩いていた。

 大逆転の勝利に、会場の横浜アリーナが歓声とどよめきで大きく揺れた。秋山は泣き、仲間が集まる。マイクを握って言葉を選んでいると、突然、マヌーフがそれを奪い「イエーイ」と絶叫するジョーク。笑顔を見せた秋山は、「ついにチャンピオンになってしまいました。本当は、桜庭さんと闘うことになっていたんですけど、体調不良で試合ということに。これからしっかりと治してください。大晦日に待っています。応援してくれた皆さん、最高です。仲間、最高です。このHERO’S、そして柔道、最高!!」と締めた。■


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コメント
秋山 秋山成勲のコメント
「(今日の試合を振り返って)準決勝に関しては柔道の経験者ということで、ギリギリまで迷ったんです。道衣を脱ぐか、脱がないか。迷いすぎてしんどかったので、直感に任せたんですよ。作戦勝ちだと思います。相手がイメージ通りの展開にハマってくれました。決勝は、柔道を出せた試合でしたね。紆余曲折の人生が、決まった瞬間に頭の中をよぎったんです。サムライ魂を持っていてよかったです。(決勝戦で道衣を着たのは)戦略的なものもあります。でも、子供たちに柔道の強さを見せるのが、ある意味、僕の使命ですから。それが作戦よりも上回った感じですね。(ベルトの実感は)ないです。フワフワした感じですね。オリンピックで金メダルをとっても実感がない、というのがやっと分かりました。明日の朝、起きてベルトを見て実感するのを楽しみにしたいですね。(準決勝で道衣を脱いだ理由は)脱いでみたかったんですよね。ギリギリのタイミングで決めました。リングに上がってからですね。(足を負傷していますが)調子に乗ってローを蹴りすぎた結果ですね(笑)。(ピンチは)最初なんかドピンチじゃないですか。あれ、ピンチじゃなかったら俺、メッチャ強いっすよ。(どこで勝てると感じた?)上になった殴って、腕が離れた時ですね。(腕十字は得意技?)ってことにしてください(笑)。(連打をもらったときは?)機関銃ですよ、セーラー服(笑)。頑張って耐えて、相手を見たら、凄い目をしてたから、恐ぇぇって(笑)。それでも立ち向かえたのは、侍魂というか自分を信じる力ですね。(桜庭選手へのラブコールに関して)桜庭選手の中にも葛藤があったと思うんですけど、怪我を治して、自分も体調が良ければ、夢の試合なので実現させたいです。桜庭選手に勝たなければ、本当のチャンピオンではないっていう気持ちもあります。今度、ナイキのCMが決まりました。アジア、オセアニア圏で放送されるもので、ロナウジーニョ、タイガーウッズと共演します。明日、バルセロナに出発するんですが、ロナウジーニョがいたらローキック入れます(笑)」■
 
メルヴィン・マヌーフのコメント
「(試合を振り返ってどうですか)道衣を付けていたからやりづらかった。道衣が引っかかって抜けられなかったんだ。皮肉になっちゃうけど、オレはよくやったよ。(道衣対策は)してきたつもりだけど、腕を取られたときに抜けなかった。持ち上げてみたりしたんだけど無理だったよ。(打撃で攻めているときの手応えは)それがオレのゲームプランだった。前半は自分の流れだったけど、積極的になりすぎて距離を詰めすぎた。間合いをとって闘っていたら、また別の展開になっていただろうな。今回は前に出たオレをうまくかわしたアキヤマの作戦勝ちだな」■
宇野
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