第10試合
HERO'Sルール/1R・10分、2R・5分・延長5分/85キロ契約

1R4分45秒、KO

×
デニス・カーン

(カナダ/アメリカントップチーム/スピリットMC)
vs
秋山成勲

(日本/フリー)

試合内容

ゴングがついに鳴る。
セミファイナルのユン・ドンシク勝利で会場のボルテージが最高潮に達したなか、ビジョンに秋山とカーンの姿が映し出されると会場からは悲鳴にも似た大歓声が上がる。会場人気は秋山のほうが上だ。先に入場は秋山。道衣を着用し例によってセコンド勢とともに正座しての一礼、そして手をつないでゆっくりと花道を歩き、トップロープからリングへジャンプイン。あとから入場のカーンは黒いフードを深々とかぶっての登場。鋭い眼光を放ちながら静かにリングに上がった。
リングアナからのコール後、ゆっくりと道衣を脱いだ秋山に対し、和田良覚レフェリーがリング上で入念に秋山の全身の肌をチェック。なんの問題もないようだ。
第1ラウンド、スタンドの攻防でカーンが右ストレート、前蹴りなどでゆっくりとプレッシャーをかけていく。だが秋山も左右のフックで応戦し、これによりカーンは鼻先をカットするが大したダメージはなさそうだ。カーンの右ローで態勢を崩す秋山。だが秋山も冷静に左右のフック、右ローなどを繰り出し応戦していく。カーンの出血が目立つようになり、徐々に秋山がプレッシャーをかけていく間合いへと移行していく。そしてカーンが後ろへ下がった瞬間、秋山の右アッパーがカーンのアゴをヒット! この一発でカーンはコーナーを背に崩れるようにダウン。さらに秋山が追い打ちの右フックを入れた時点でカーンは失神。レフェリーが試合をストップさせると同時に秋山は手を挙げて勝利をアピールした。さらに四方のコーナーに駆け上がり客席になにやら叫ぶ秋山。そしてセコンド勢と抱き合い喜びを爆発させる。最後にマイクを取った秋山は、韓国語で観客にメッセージを送り、会場から大歓声を浴びた。デニス・カーンvs秋山成勲、勝ったのは秋山!


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コメント
秋山成勲のコメント
秋山 ありがとうございました。
──勝った瞬間は何を思いましたか?
秋山 今までのことが走馬燈のように駆け巡りました。
──涙は出なかったですね。
秋山 そうですね。まだ始まったばかりなので。
──前のことを思い出されましたか?
秋山 前のことよりも、応援してくれたファンですね。大晦日にああいうことがあっても応援してくれたファンのことを考えていました。
──試合後、韓国語でなんと挨拶されたんですか?
秋山 「いろいろありましたけど、国民一人一人の力によって戻ってこれることができました。我が国、大韓民国、最高!」と言わせてもらいました。
──勝った要因はなんだと思いますか?
秋山 正直、万に一つも想像していませんでした。セコンドとはフルラウンド闘う作戦を考えていました。
──途中で主導権を握った実感はありましたか?
秋山 ジャブが当たって、相手が鼻を負傷して、表情が変わったんですよ。それを冷静に見ることができた。冷静に見られたことがよかったと思います。
──フィニッシュのコンビネーションはとっさに出たものですか?
秋山 ある程度、練習した部分を出せたと思います。
──誰に一番喜びを伝えたいですか?
秋山 母親ですね。自分の命を捨ててまでも守ってくれる人なので、あの人に一番伝えたいですね。
──フェンス越しに言葉を交わされたように見えたんですけど?
秋山 交わしていないんですよ(笑)。あの顔を見たら……。これからも迷惑を掛けると思いますけど、長生きしてほしいです。
──この日が新たな出発となった?
秋山 正直、それは思いません。勝ったからといって、「また闘わせてください」とは言えないです。また一から谷川さんと話をして進めていきたいと思います。そして、少しでも柔道を広めていきたいと思います。
──谷川代表が「これで『Dynamite!!』出場が決まりました」と言っていましたが?
秋山 ホントですか!? 出してもらっていいんですかね? 「出してあげるから」と言われて、「はい、ありがとうございます」ってことではないですから。
──桜庭選手もこの試合を見ると思うのですが、桜庭選手に対する気持ちというのは?
秋山 何も変わりはありません。
──大晦日の一件に関するゴールというのは?
秋山 ゴールはありません。一生十字架として背負っていくものだと思います。大晦日のことは、消えませんし、消してはいけないと思います。
デニス・カーンのコメント
※病院直行のためノーコメント
 
 
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